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2019-10

君の見た夢 終 - 2008.11.20 Thu

ふたり1



   10.  消えない夢

晴天の空に手の平を翳し、太陽を見る。

ああ、あの空のどこかに…麗乃が居る世界があるのかもしれない…と、思う。

手の平は光に透けて、光と影をつくる。その指を重なる手が覆った。
「何してんの?由貴人」
いつのまにか後ろに立ってた麗乃が俺を背中から抱きしめ、掴まれた右手ごと絡め取られた。
「夢を…見ていたんだ…」
「そう…何の?」
「おまえの…」
「…見るなよ、夢なんか…俺はここにいるだろ?」
「…」
「おまえを…どこにもやんねぇよ」
そうやって俺を繋ぎ止めていてくれ。俺が…あいつの夢を見なくて済むように…

「ねぇ、レイくん」
「ん?」
「俺ね、おまえに言うの、忘れてたわ」
「なに?」
麗乃の正面を向いて…今度は俺が抱き止める番だ。
「26才の誕生日おめでとう。これからもよろしくな」
「…こちらこそ」
これからも俺は、夢を見るんだろうか…
向こうの麗乃を忘れる日は来るんだろうか…
そんな事は今の俺にはわからないけれど…

抱きしめる両手に力を込めて、俺はこの人の存在を確かめる。


…俺が選んだのは…おまえなんだよ、麗乃…
   






ここまで読んで頂き、感謝申し上げます。
約二年前に書いたものですが、あまり修整していません。
やはり最後のセックスの場面は悩みました。
本当に麗乃は乱暴にやるだろうか…と。書き直そうかと何度も思いましたが、麗乃の気持ちになるとどうしても必要な場面な気がして、そのままにしました。
こういうナイーブなシーンはすごく気を使います。お互いの感情がどこにあるのかを理解しなきゃならない。
この話はそれぞれが傷を持ったままで終わるのですが、二年前に、師匠と勝手に思っている方に見せたところ、このままでは向こうの麗乃がかわいそう過ぎる、と、言われまして…全く自分では思わなかったんですが…www
で、一年後、続編を書きました。
このお話の一年後です。
良かったらそちらもお読みください。
向こうの麗乃をどういう風にして幸せにするか?がテーマです。
月曜からアップします。

こういう機会を与えてくださり、ありがとうございました。
  
               サイアート

● COMMENT ●

そうですね~

すごくせつないお話でしたね。
でもサイさんのおっしゃるとおりセックスのシーンは
あれでいいと思ます。
流れ的にも麗乃の感情からいってもそうなると思います。
ただ、むこうの麗乃がやはりかわいそうですよね。
ユキくんもこのままだと何かかわいそうな気がします。
都合いいかもしれないですが、向こうの麗乃君が幸せになれると
いいなと思います(^^)
続きまた楽しみにしてます。
イラストすごくいいですね~まさに『君の見た夢』って感じです♪
雰囲気いいな~

好きですよ

こういう余韻のあるお話。
すっきりさっぱりハッピーエンドもいいけど、
こういうこれからも彼らの物語は続いていくんだよ~的な
終わり方のほうが心に残りますよね。
そしてもしかしたら続編があるかも…と思わせてくれる。
ふふ、月曜日を楽しみにしてますよ。

ありがとうございます。

これを書いている時は、絵の方は全く描けなかったんですよ~
文章を書くと絵を描く気が起こらない、逆に絵を描くと文章が浮かばない…
今はあっちとこっちで程よくバランスが取れかかってきて、文字も頭に入ってくるようになってきてます。まだ浮かぶところまでいってないんだけどね~
続編もよろしくね<(_ _)>

傷を残すと、

こっちまで責任あるみたいで、可愛そうになってきますね。
基本ハッピーエンドを目指すんですが、男と男のハッピーエンドってどこだ?ってなるとこれも物凄くあやうい…そこに惹かれているんでしょうが。
まあ、男女でも死ぬまで幸せでいられる夫婦も沢山いるわけではないしね~


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