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2011-05

コスプレ2 - 2011.05.30 Mon

前のアーシュのコスプレに続いて、学園祭時にやらされたベルのコスプレを紹介。

腐れ女子どもから、ヤンヤヤンヤと飾り立てられ、魔王にされてしまった。

本人は、口で「いやいや俺には似合わないよ」と、言いつつ、ノリノリである(;^ω^)

ベルゼビュート

コスプレ編

周りから「これ似合うわよ~」って煽てられ、「ちっ!」と舌を打ちつつも嫌々ながら着替えさせられ、着てみたら「なんだ。結構似合うやん」と、ご機嫌になるのがアーシュ。

「ベルにぴったり」と、言われ、「そうかな~もっと似合う奴がいると思うよ」と、言いつつ「俺以上着こなせる奴は他にはいねえだろうよっ」と、俺様なのがベル。

「これ着て~」と、言われれば、わけもわからず「いいよ~」ってにこり笑ってやるのがルゥたん。似合っているかどうか、自分ではようわからん。というか、どうでもいい。

そんな三人だが…
キャラはどんどん増えて、更新は週一回しかできない…いつ終われるのかさえ、わからん。

今週は忙しいけど…がんばる(; ・`д・´)



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手描きのステンドグラス - 2011.05.27 Fri

これと
ashruu3.jpg

これをあわせて
ashruu2.jpg

こうなる。
ashruu.jpg

ね、昔懐かしい少年愛の世界でしょ?

一応14歳のふたりだが、大人っぽくなりすぎやした~(;^ω^)



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Private Kingdom 2 - 2011.05.26 Thu

a8


その二

 「天の王」の学校の敷地には保育所があった。
 捨て子の俺を拾った学長は、俺をその保育所に預け、俺は初等科の寄宿舎に移るまで、この保育所で育てられた。
 零才から六才までの子供たちが一緒に暮していたが、自分を入れても十数人ほどしか居ない。
 育児を担当する保育の先生はエヴァとアダのふたりだ。
 俺はしっかり者のアダよりも、ちょっととぼけたエヴァに余計に甘えていた。
 不思議な事に俺と同い年の子供はおらず、上下共に仲良く遊んでいたが、どことなく仲間はずれのような気もしていた。

 「天の王」はサマシティでは一番の規模を誇る施設であったし、この街は名のとおり、通りすがりの者達が立ち寄る拠り所でもあったから、経済的な…諸々の事情により子供を育てられない親達がそっと置き去りにする事も多く、よく保育所にも新しい赤子や幼子がやって来た。が、ほとんどが二、三日の間に、居なくなる。
その理由を聞くと、「それはね、あの子には力が宿ってないからよ」と、エヴァが言う。
「力?」
「そう。でも心配しなくていいわ。あの子達の保育所はちゃんと用意されてあるから、大丈夫なのよ、アーシュ」
 その時は意味がわからなかったが、宿る力、即ち、「魔力」を持つ者だけがこの「天の王」の保育所に居ることが出来、ノーマルな人間はここには不必要って話だ。

 この街では、力を持たないノーマルな人間を「イルト」と呼び、力を持った人間を「アルト」と呼ぶ。
 全人口の比率は八対二ほどで、この学校では半分がイルトで、残りの半分がアルトだ。
 当たり前だがアルトの中でも差は大きい。
 危険を予知したり、簡単な天気予報を当てたりするのは「ローアルト」、力が強くコントロールできるアルトは「ハイアルト」と呼ばれる。
 俺は「真の名」を与えられるまではただの「ハイアルト」だったが、13の誕生日に与えられた名前のおかげで、誰もが恐れ羨む「ホーリー」となった。

 
 
 さて、「セキレイ」の話をしようと思う。

 あれは俺の四歳の誕生日だった。
 俺の誕生日は学長が俺を拾った日、十二月四日だった。
 その日、いつものように昼寝前にエヴァが俺達に物語を話し聞かせてくれた。
 俺は誕生日だったから、特別にエヴァの膝の上に乗り、エヴァの一番近くで物語を聞くことが出来た。
 エヴァはおっとりとした優しい性格だったが、絵本を読んだり、勝手な創作物語を作り、生き生きと話し聞かせることが上手かった。みんなエヴァの話に心踊り、熱心に耳を傾けたものだ。
 その日の物語もまた、エヴァの作り話だった…


 昔々の物語。
 山里の平和な村に、ある日とんでもない事が起こってしまった。
 今まで噴火したこともない里に続く近くの山が、突然噴火をし始めたのだ。
 最初はゴゴゴという地鳴りから始まり、そのうち赤く燃え上がる噴煙が上がり始めた。
 村人たちは騒ぎ、恐れ、一体どうしたらいいものかと頭を抱えた。
 この村に住む一人の少年もまた、同じように心を痛めた。
 父の居ない少年は身体の弱い母と二人暮らし。まだ生計の経てない少年に村人たちは何かと手助けをした。その温かい助けもあって、今日まで何とか生きてこられたのだった。
 村の為になにかできないものか…少年は夜も寝ずに考え続けた。
 母を寝かせ、その夜もひとり家の外に出て、井戸の近くに座り、噴火する山を恨めしく見つめていた。
 そこへ一羽のハクセキレイが飛んできた。
 少年の膝の上に止まり、少年の目をじっと見た…


「ねえ、エヴァ、鳥って夜は目が見えないよね?」
「え…勿論そうだけど、でもね、アーシュ。これはなんでもありの物語なの。だから超自然なことも簡単にありえる世界なのよ」
「へえ~、そういうのって『都合のいい話』っていうんだろ?」
「そういう事言うと、先を話してあげないわよ」
「はーい、お口はチャックだよ」


 セキレイは言う。
「何をそんなに悲しんでいるの?」
「あの山さ」
 セキレイは後ろを振り向き、火の粉を噴いている山を見た。
「あの山がどうしたのさ」
「このまま噴火を続けたらマグマが流れ出して、この山里を燃やしつくしてしまうだろう。それを止める手立てはないだろうか」
「あるよ」
「ホントに?」
「あの噴火を止める術を私は知っている。けれど…君にそれができるだろうか」
「できる…いや、自信はないけれど、ぼくはどうしても村の人たちを助けたい。これまでぼくとお母さんを助けてくれた恩返しにぼくがやれることなら、なんだってやるんだ」
「そう、じゃあ、この村を助ける為に、君はあの山の火口まで行くしかないね」
「あの、山の?」
「そうだよ。急がないと本当に大きい噴火が始まってしまうかもしれないよ」
「わかった」
 少年はすっくと立ち上がり、家へ戻った。
 寝ている母親の枕元に「しばらく留守にするけど心配しないで」と、言う短い手紙を置いた。
 引き出しから死んだ父の形見のダガーを取り出し、腰に差した。
 戸棚から明日のパンと水筒には水を入れて、準備万端。山に向かって走り出した。
 
 山道は険しく、けもの道でなかなか先には進めない。
 ツルに足を取られ、岩に滑り、何度も転んだ。
「ああ、ぼくには何の力もないんだ」
 痛む足を押さえて少年は咽び泣いた。
「君の言う覚悟はそんなものなのかい。もう、村を助けることを諦めたのかい?」
 いつの間にかあのセキレイが彼を見守っていた。
「違う。でもぼくの足が言うことを聞かない。それに行く道もない山をどうやって登れるんだ」
「私が案内するよ。勿論、君にやる気があればだが」
 目の前で羽ばたくセキレイを見ていると、なんだか勇気をもらえる気がした。
 少年は立ち上がり、セキレイの案内に従って、山を登った。

 途中、狼やカラスの大群に襲われたが、父の形見のダガーが彼を守ってくれた。
 二日目の夜を向かえ、少年は漸く火口の近くまで辿り着いた。
 しかし少年は見るも耐えないほどの満身創痍だった。
 少年はずっと彼を案内し続けたセキレイに言葉をかけた。
「やっと辿り着いた。さあ、これからどうすればこの噴火を止められるんだい?」
「よくがんばったね。だけどこれからが大変なんだ。この噴火を止めるには、ここまで辿り着いた人間が自らの身をこの火口の中へ投じなければならないんだよ」
「え…」
「誰だって死ぬのは怖いよね。でもあの村人達を助ける為だったら、君の命ひとつは安いもんじゃないのかい」
 少年は少しだけ考えた。自分の命が里の人を助けるのなら、この身を投げても構わない。ただ、母親はきっと悲しむだろう。
 だがそれも一時の事だった。少年はきりりと前を向くと火口に向かって歩き出した。

「君はすばらしいね。きっと後世に村を助けた英雄として名を残すことだろう」
 セキレイの言葉に少年は振り向いた。
「名前なんていらない。誰の記憶に残らなくていいんだ。ぼくは自分のできることをやったまでだよ。それよりセキレイ」
「…なに?」
「ありがとう。君が居なかったぼくはなにも出来ずにただ泣くばかりだったろう。ぼくは今幸せだ。君のおかげだよ。ありがとう」
 少年はこれまでセキレイが見たこともない程に美しい笑顔を彼に見せた。
 そうして迷いもせずに燃えさかる火口へ身を投げた。
 
 セキレイはその様子をじっと見つめていた。
 しばらくするとセキレイは羽を広げ、空高く舞い上がった。
 高く高くどこまでも舞い上がった。
 そして一気に下降した。
 吹き上がるマグマの中にセキレイは突っ込んでいく。
 彼は燃えなかった。彼の強い魔力が彼の身体を包み、彼の白い羽がキラキラと光る。
 セキレイは少年を探した。
 少年の身体はとうに燃え尽き、灰さえも残ってはいなかった。
 それでもセキレイは少年を探した。
 そして彼は見つけた。少年の魂の欠片を。
 セキレイはその欠片をくちばしで啄ばみ、そして飲み込んだ。
 
 今度はまた急上昇だ。
 閃光のようにセキレイは火口から飛び出した。
 火口の溶岩は次第に弱まり、夜の山野を赤々と照らしていた悪魔も次第に闇に溶けていった。
 
 セキレイはその様子を夜天から見下ろしていた。
 山里の人々の歓声が、微かに空に響き渡った。
「見えるかい。君の望んだとおりに噴火はおさまった。聞こえるかい。村人達の喜びの声が…」
「ありがとう…セキレイ、ありがとう」
 今はいない少年の声がセキレイには聞こえた気がした。
 涙を知らないセキレイの瞳から涙が零れたのを、セキレイは不思議に思った。
 そしてただ朝の光に向かって飛び続けた…
 
 

 俺は号泣した、エヴァのエプロンが絞れるくらい泣いた。周りのみんなも残らず泣いていた。
 あまりに泣くのでエヴァが困惑したぐらいだ。
 それでも泣きつかれたのか、その日の昼寝は皆すぐにぐっすりと寝付いた。
 俺は眠れなかった。
 ひとり夜の空を飛び続けたセキレイの気持ちを考えると、とても眠れなかった。また村人を助ける為に自らを犠牲にした少年の勇気に心が震え、目を閉じても赤い火口が瞼を焼き付けるようだった。
 俺はエヴァたちの目を盗んでベッドからこっそり抜け出し、近くの川原へ走った。
 もしかしたらあのハクセキレイが、いるかもしれないと思ったのだ。
 
 勿論、いやしない。
 冷たい水の中を歩いてみたけどやっぱり見つからなかった。
 夕刻が近づき辺りはどんよりと冷たく、雪もちらほらと舞ってくる。
「セキレイ、居ないかな~」
 川原の石を川面に投げつけていたら、対岸近くの川面が一時金色に輝いた。驚いた俺は浅い川の中をばしゃばしゃと濡れながら、その輝くものに近づいた。
 近寄った時はもう輝いてはいなかったが、代わりに布切れが巻きついたものを見つけた。
 なんとか布を引っ張って川岸まで運んだ俺は、その布をそっとはぐってみた。
 そこには黒いススで汚れた小さな子供がいた。
「ぼくのセキレイだ!」
 俺はそう叫んで、その子の汚れた頬にキスをした。




deai.jpg

「Private Kingdom」その一へ /その三へ

即席の物語はお気に召しましたでしょうか?
イルトとアルトだが…博多弁で「これいると?」「それあると」と、会話できます。(;^ω^)意味なし~



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ルシファー・レーゼ・シメオン - 2011.05.22 Sun

ルゥ君はどうみても受け担当に見えてしまう…
いや、そうだけど(;´∀`)
この子すごく綺麗な子なのでとても描きやすいです。
三人の中で一番描きやすい。

ルゥ1

お顔~

ピンクがお似合いのお姫様~


ルゥ2


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Private Kingdom 1 - 2011.05.20 Fri

アスタロト35

Private Kingdom
その一

「本格的な冬の始まりを告げる雪が深夜には吹雪になるだろうと、ラジオの天気予報を聞いた私は、慌てて終わらない仕事を切り上げ、校舎を出て校門へ向かった。
夜の校門の二重扉の間に、生まれたばかりの赤子を見つけたのは偶然だったのか…いや、必然だった。
粗末な麻の包みに包まれた赤子は雪の冷たさも微塵も感じないかのように、泣き声ひとつ上げなかった。
ただ静かに、私が見つけるのを待っていたかのようにさえ思えた。
赤子を見つけた私が驚いてその包みを抱くと、その赤子は私をじっと見つめた。
プルシアンブルーに映る那由多の星々がその瞳の中に見えた。
類稀(たぐいまれ)なる美貌、目もくらむ存在、光輝く御子。どう呼んでいいのかわからない。
あまりの美しさに、誰もがこの子を妬んで、ともすれば害を与えるかもしれない…と、思った私は、金の粉を振りまいたようなプラチナの髪を褐色の猫毛に、類稀なる美貌をはぐらかす為に私の眼鏡をその赤子にかけさせてやった。
そしてこの類稀なる赤子に真なる名前を…与えた。即ち『アスタロト・レヴィ・クレメント』と…」
「…」
 いい怪訝適当な法螺を何度も繰り返し語ってんじゃねえっ!クソ爺っ!

 学長であり、俺を拾ったトゥエ・イェタルは説教の度に俺に昔話を聞かせる。それも大方作り話だ。毎回微妙に表現が違っているのを本人は気づいているんだろうか。
「親父さん。それもう百回も聞いてますっ!」
「親父さんじゃなくて学長です」
「はい、学長。拾ってくれたのはありがたいと思っています、学長が見つけてくれなかったら、赤子の俺はきっと凍え死んでいるでしょうから。でもですよ、いくら『類稀』でもわざわざ髪の色を変えたり、目も悪くないのに眼鏡かけさせたりするのって…ちょっとおかしくないんでしょうかねえ~」
 ぜってー法螺話だ。
「いや、君を適当に見せるためにはそれくらいの誤魔化しは必要だった。あのままで居て御覧なさい。君はそんなに自由にしてはいられまい。類稀な美しさが君を見るすべての者たちを狂わしてしまう。神話の中の傾国の美女の如くに…ふう…」
 舌先も乾かぬうちに本人の目の前で溜息付くなよ…
 
「もう説教はいいです。ゴーラス講師を殴ったのはこちらにも非があると認めます」
 物理の追試の個人テストで、俺にセクハラをした講師の顔を殴り倒した。もちろん力は使わずに。
「セックスを強要することは如何せん新任の先生にしても許しがたい失態です。彼は即刻解雇です。しかし嘆かわしい限りだ。聖職につく者でありながら…やはり講師はこの街の出身者を選ぶべきでした。アーシュ、君には嫌な思いをさせて本当に悪かった…」
「学長が頭を下げる必要はありませんって。強要するやり方を間違う愚者には身を持って知ることも必要でしょう。こちらも貞節を気取る気はないけれどね。段取りは大事でしょう。ただ欲望を満たせばいいというものでもない。それに俺はセックスは好きな奴とやりたい性格(たち)なもので」
「アーシュ。まるでこの学校がセックスを奨励しているように言うんじゃありません」
 性欲剥き出しの年頃の集まるこの場所で、抑制など無理な話。規制は必要だが厳しすぎるのは反乱の元。ある程度の規律を守れば、自由恋愛は至極当たり前。
 強姦、暴力は許しがたいものだが、同時に消せぬ事態も多い。
 しかし、差し出がましく取り締まる気もこちらには毛頭ない。降りかかる火の粉は勿論掃うが、他人の世話まで見る主義ではない。

「性の自由度は個人の理性による。その理性を学んでこそ、この『天の王』の生徒であるという証でしょう。勿論それなりの秩序は持ってしかるべき話です。この学校の自由さは維持されるべきだ」
「限度にもよるがね。ここは私立学校でもある。評判を落して、住民から敬遠されても困ります」
「粗暴な街と比べたら、ここはエデンの園ですよ。まあ、僕はここの居候の身だし、卒業までは模範生でいますからご心配なく」
「君を居候だと思ったことはないよ、アーシュ」
「…わかっています」
「君は随分と耐えてきた。私にはわかっているよ、アーシュ。もう間も無く、君はこの地から旅立つことになるだろう。自由の未来を君自身が選んで歩けることは喜ばしいことだ。だがね…どうやら私にはそれが…とても寂しく思えてしまうんだよ。子供達を送り出すことが我が身の幸福と信じてきたんだがね…歳かな。近頃は感傷的になってしまう。教育者としては失格だね」
「学長…トゥエ…親父どの、あなたはこれ以上ない程の最高の親ですよ。おかげさまで俺はひねくれ具合もサマになっている。」
「君は充分いい子だよ、アーシュ」
 トゥエは学長としては厳しくも秩序を守る番人として相応しいが、何故か俺には甘い。自らの手で拾った所為であると言うんだが、親という者はこういうものかと、思い知らされることも多い。
 
「明日は君と…ルゥの誕生日だね。うちでささやかな晩餐を開こうと思うが、どうかね?」
「勿論、喜んで伺います」
「ベル達も一緒に招待しよう」
「『ホーリー』の集いですね」
「そうだよ」
 トゥエは「他の生徒には秘密だよ」と口唇に人差し指を置いた。
 勿論俺もそのつもりだ。


 サマシティに唯一存在する私学の寄宿学校「天の王」は、六歳から入学し初等科、中等科、高等科の十二学年を経て卒業となる。
 俺は高等科二年の十一年生。
 卒業までは一年と半年。
 卒業証書をもらえればこの街からは出ることは自由。どこの街へ行こうが足枷は無い。
 ただ俺みたいな身寄りもない奴はお金がないから、進学なんぞは望んでいない。援助金を貰ってまで大学に行きたいかというと…そうでもないしな。
 だが、親も帰る家もない俺に、具体的な先行きなど一切ない。

「進学しろよ、アーシュ。おまえの大学費用ぐらい俺が出すから。なんならルゥも一緒にでもかまわんよ。払いは出世払いでいい」
 この街一番の貿易商社の跡継ぎであるベルは気前良く言ってくれるけれど、簡単に甘える気分ではない。それでなくても俺もセキレイもベルにはいつだって全面的に頼りきってしまうんだから。

「しかし…セキレイがここから出て行ってもう三年経つ。いいかげん連絡ぐらいくれても良さそうなのに、一向に便りもないし、夢で俺を呼ぶことも無い。卒業までに帰ってくるかどうか…もし、ここを卒業するまでに帰ってこなかったら、俺はここで待つしかない。あいつの帰る場所はここしかないんだし…」
「アーシュ。俺が言うのもなんだが…卒業までにルゥが帰ってこなかったら、待つだけじゃなく、こちらから探しに行くって手もないこともない…と、思うんだ」
「ええっ!」
 ベルの言葉に俺は驚愕した。だってセキレイを探しにこの街を出るなんて…夢にも思いつかない話だった。
「ベルっ!おまえ、すげえ~。そうだよな、そういう手もあるよなっ!」
「…やっぱりな。おまえさ、ルゥと再会するには、ここで待つしかないって決めつけてるだろう。普通、色々思いつくはずだがね」
 ベルは心から呆れた様子で肩を落して見せた。
「だって…ここで待つって、セキレイと約束したんだもの」
「そして歳を取り、想う奴とセックスもできないまま、欲望だけが積もりに積もってひとり寂しく死んでいくんだな」
「ぜってーヤダ!」
「じゃあ、具体的なルゥ探しでも考えろ」
「…わかった、そうする」
「で」
「なに?」
「誕生日のプレセント、何がいいんだ?」
「へ?…考えてない」
「全くね、いつだっておまえは自分のことなんぞ、これっぽっちも考えてないんだからな。大体今回の事件だって、免職ぐらいで済ませるはずもない。ああいう連中は他に行っても同じ事をやる。死を与えて地獄行きにした方が身のためだった」
「ベル。おまえが裁く者だとしても、おまえが手を下す相手じゃない。最もベルを怒らせたのは俺も謝る。心配させて悪かった」
「…嫌に、素直だね、アーシュ」
「こちらに隙があったのは認める。あの講師はセキレイの目の色に似てたんで、じっと覗き込んでいたんだ。まさかその気になるとは思わなかったけどな」
「哀れ…我を信じる者、いと愛せり…気持ち悪…」
 忌々しそうに吐く真似をするベルに同情する。
 本気で心配させたのは本意じゃなかったからな。
「ベル、誕生日のプレゼントは貞操帯で結構。君が鍵を持っててくれ」
「…嘘だろ…」
 下らないジョークに二人とも笑い転げた。


 俺とセキレイの誕生日、十二月四日の夜、俺達『ホーリー』は学長トゥエの自宅へ集まることになった。
 『ホーリー』とは、『真の名』を持つ者の呼び名であり、同じ学年はセキレイを入れて五人だ。
 後にも先にも同学年に五人もの『ホーリー』が居た例はこの学校が始まって以来一度も無い。


 街の中心を流れる河川の土手をベルと歩く。
 辺りは黄昏。この付近には電灯が無い。
 トゥエの自宅に着く頃には真っ暗闇になると思い、それぞれに手灯持参だ。
 空気が冷たくなり吐く息が白くなったと思ったら、今年初めての雪がふわりと舞い落ちてくる。
 ふと誰も居ない川原に目をやる。

 あの日、あの川原で、俺はセキレイを見つけたんだ。
 トゥエが言う、俺を拾った時に感じた運命が必然なら、セキレイを見つけた俺もまた、逃れられない運命だったのだろうか…
 


アーシュ10

Private Kingdom その二へ



新世界の構築は難しい(;´Д`)


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危機的状況 - 2011.05.19 Thu

「なにやらここ最近FC2のBLブログが次々とアダルトジャンルへ強制的に変えられている模様であります」
「なに?それは一大事だ。勝手に変えられたんじゃかなわんじゃないか」
「そうですね」
「それで調査はどこまで進んでいる」
「いえ、詳細なことは殆ど…わかりません」
「なに?どうしてわからない」
「まあまあ、どうやら、この学校には強制連行の手は伸びておりませんので」
「なに?殆どのBLブログが強制的に変えられているのに、うちははぶられているのか?」
「はい、どうもそのようです」
「何故だ!」
「君らバカだね。見ればわかるじゃん。うちはアダルト的なことも18禁的なものをやってきてないじゃん」
「そ、それは…そうだが…し、しかし、こうも周りで次々とやられていると、この学校もいつやられるか…不安になってこないか?」
「それは安心だよ。だっていつまで経ってもここのテキストは18禁は期待できないって作者も言ってる。sensoというタイトルにも関わらず。これ詐欺じゃね?」
「ふうむ…作者の力量不足というわけか…」
「まあ、そんなに人気もないから、気楽でいいけどさ」
「それは言えてる」
「ははは…」
「それより、我等の先々の話が心配だ。どこまで決まっているんだ?」
「え~と…セキレイを見つけに行くところまでです。しかし文章はまだ…」
「アダルトジャンルどうのこうのより、そっちを心配しろと、作者に言っておけ」
「(>Д<)ゝ”ラジャー!!」
「で、俺はおまえ等が探しに来るまで出番無しってわけね」
「「…」」



pirouzu.jpg

深夜にはテキスト更新予定。

ケンカすんな! - 2011.05.18 Wed

意見が合わないとたまにケンカしてしまうふたりですが、大体ベルが折れて仲直りする。

ケンカってどちらか折れないと元には戻れないんだが、折れられた方も本当に自分が正しいのか考えなきゃならないんだよね。
アーシュは謝られたら、落ち込むタイプだね。
自分から言えばよかった~って思うタイプ。

因みに…うちは結婚して長いけど、ケンカしたことない。
…そうですか、どうでもいいですね(;´Д`A ```

黒の制服ってかっこいいけど、葬式みたいに見える。ネクタイが黒って絵的にはかっこよい。


ベルとアーシュ
このふたりって、意外とアーシュ×セキレイよりもいい感じになりそうで、やばいんですが…



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アスタロト・レヴィ・クレメント - 2011.05.13 Fri

天使の厚塗り~

アーシュ君とセキレイたん。

セキレイたんの名前は…

ルシファー・レーゼ・シメオン

それらしい名前を適当につけるのが趣味。

天使AL

これね、アーシュが天使で加護を与えてるように見えるでしょ?
でも逆にセキレイがアーシュを受け止めてるようにも見えるよね。
そういう風にひとつの面をいくつもの見方で見ると、本編も面白いと思うよ。

明日はテキストの更新しますよ。


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徒然に… - 2011.05.08 Sun

何もネタが無い時は凛一を描いてしまうんですね。

凛は何も考えなくてもちゃんと凛になってくれる。
自己主張は強いし我儘だけど、とても正直だから後腐れが無い。
とてもいい子です。
これだけ描いて欲しいと言ってくれるキャラは他にはいませんね。
本当に大事な子になりました。
私は甘えっ子の凛が好きなんです。
慧一にも梓にも嶌谷さんにも甘える凛がかわいくてたまらん。
まさに親バカですね。
ミナは同等だと思っているから、甘えたり受け止めたりしている。
成長するにはそういう立場も必要ですね(;´∀`)

rin-3.jpg
↑はこの間描いたアナログをさらっとSAIで描いたものですが、やっぱりこういう感じのふたりがスキです。

と、言ってもこの「greenhouse」に関しては今後ssも書く事はないです。
よくオムニバス的なものを書く作品がありますが、時間が経って描くと書いた本人の考えが変わっているのでキャラが同一にならない気がします。それにテンションも違う。

私は近頃萩尾さんの作品を何度も読むんですよ。ポーが一番好きだけど、今の萩尾さんには描けないでしょう。
ポーの最後の「エディス」でさえ、萩尾さんの意識が最初のエドガーへの愛情とは違う気がするんです。
でも書き手の意識が変わるのは当たり前。
ならば出来上がった作品にあれこれと尾ひれや後付、その後の人生を描くのは、なんか余計なことだと思ってしまうんです。
私の中では色々と妄想しますけど、それとは別に読者の皆さんのそれぞれの妄想で楽しんで欲しいですね。

まあ、イラストは描きますが、凛たちの話や文章は今後も一切書きません。
それが、今後新しく生まれてくる作品に対してのプライドにもなるからです。



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コスプレ - 2011.05.07 Sat

アーシュ君、学園祭で後輩のリクで魔王のコスプレをさせられました。
最初嫌がってた割りに、段々とその気になってしまいました。

アスタロト1

本編にはそういう話はありません(`・ω・´)

アスタロト1-1


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白黒バージョン - 2011.05.04 Wed

今回の物語にはこういうモノクロも似合うと思われ…

イギリスのパブリックスタイルと思いきや、全く違うパラレルワールド。
とりあえず、都合のいいように世界を構築する。
…まだまだ色々考えている。

↓17歳のアーシュ。
好きな紅茶はイングリッシュブレックファースト。(私の好みなの)
ash椅子


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