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2013-12

愛し子 12 - 2013.12.27 Fri

12
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神也くんとスバル

12、

煮え切らぬまま、必死で考え込んでいる僕の目の前に、アーシュは淹れ立てのコーヒーを差し出した。
「あ…」
いつの間にか、アーシュ自らがコーヒー豆を挽き、淹れてくれたらしい。
「これも食べろよ」
「うん」
コーヒーに添えられた菓子皿には、貝を形どった黄金色のマドレーヌ。
口の中に入れると、柔らかいスポンジとバターの香りが広がり、自然に口端が緩む。
「美味いだろ?それ、リリの手作りなんだぜ」
「え?リリが?」
意外だった。
あのプライドの塊みたいな貴族のお嬢様が、こんな優しい味のお菓子を焼くなんて…
そりゃ、リリはツンデレなところがあるけれどさ。

「おまえが、期待の新人を連れてくるからって、張り切って焼いたんだとよ」
「…ホント?」
「トウキョウの此花咲耶が、スバルが連れてくる少年は、そりゃあすごい子で、天の王に渡すには惜しいくらいだから、万が一気に入らないなら、トウキョウ支部で大切に育てるからすぐに返してくれって…。まあ、なんつうか脅迫じみた手紙をもらっていたからさあ。俺達もそれなりに期待しつつ、歓迎ムードで、お迎えしようと張り切ってたのよ。で、あんな…いたいけな愛らしい子供だったろ?」
「落胆した?」
「まさか。俺から見りゃ期待以上だ。ま、スバルがあの子の恋人としてふさわしいかどうかは置いといて…。山野神也には俺の後を継いでもらうつもりだ」
「…え?それって…」
「十三の子には重荷だろうけれど、こちらも時間がないんだ」
「時間って…?」

一体何の話なのか、わからない。
本気で神也くんをアーシュの後継者にと、考えているのか?

アーシュはマドレーヌをほおばり、僕に詰め寄る。
「だからあ、スバルの決意を聞いてるんだよ。史上稀に見る天才魔術師である俺の後を継ぐんだぜ?あの山野神也が。おまえはあの子を支えきれるのか?もし、その気がないのなら、さっさとあの子から手を引いて、天の王から出て行ってもらいたい。どうせ別れるのなら、お互い早い方が傷が浅くて済むからな」
「ちょ、ちょっと待ってくれ、アーシュ。本気で言っているのか?後を継がせるっていうけれど、神也くんには…」

そう、山野神也には致命的な欠陥がある。

「…山野神也はアルト(魔法使い)でもなけりゃ、イルト(魔力を持たない人間)でもない。よって、魔力による支配は全く期待しない」
「…」
「と、言ってもカリスマ性にはさして問題はない。重要なのは清浄な魂と、強靭な精神力。あの子にはそれが備わっている。この上なき最良の中途半端さだ」
「半端って…」
「まあ、考えてみろよ、スバル。どんなご立派な魔法使いであろうと、この星の歴史上かつてない天才魔術師アスタロト・レヴィ・クレメントの後継者の器なんてしれてるじゃん。どう格好つけても俺から見れば、格段に劣って身も蓋もねえだろ?仕方ねえよなあ~。俺、天才だもん。それに、人間じゃねえし」
「…」
「だから、山野神也みたいな、全く無力なかわいいマスコット的少年が、俺の後釜にはちょうどいいわけ。なんつうか周りが助けてやらなきゃ、この子は死んでしまうわ~的な、保護欲をそそられるあぶなかっしさとか、か弱さとかさ。リリなんか見てろよ。そのうちあの子の母親代わりになる勢いで、面倒見始めるから」
「…そんなもんかな…」
「まあ、あんな子だから、恋人になる男も相当な覚悟と力がいるけどさ、変に自己顕示欲の強いアルトより、スバルみたいな目立たない、優柔不断で自信のない、見た目にも控えめな奴がいいんだ」
「…全然褒めてないからっ!」
「馬鹿、褒めてんだよ。一見間抜けそうに見えて、実はすげえ強い魔術師が一番頼りになるって話してんだろ」
「…」
「まあ、何よりもおまえに命がけであの子を守りぬく覚悟があるかどうか…って話なんだけどな」
「…」
アーシュはふざけながらも、一番大切な選び方を、僕に教えているのだ。

どうやら僕は…
間違っていたらしい。
もうすでに…僕はずっと前から…
あの子を初めて見つけた時から、決めていたんだ。
伸弥さんを守れなかった僕のままで生きていくのは、絶対嫌だって。
一生を賭けてたったひとりの人を守り抜く。
そう誓ったはずだ。

神也くんは命を賭けて、僕が守り抜く最愛の恋人…

「アーシュ…」
「なんだい?」
「あの子の…山野神也を守る為なら、僕は命を賭ける。そして、あの子の恋人にふさわしい魔法使いになりたい。その為に、僕は…精一杯頑張ろうと思う」
「そうかい。じゃあ、決まりだな。スバルは明日から天の王学園中等科の地理教師として教壇に立ってくれ。おまえの知識と経験を活かす良い職場だろ?」
「え~っ!そ、そんな急に教師になれって言われたって…じ、自信ない…」
「なんだよ、たった今、山野神也を守るって誓ったばかりじゃん。いいか?ここはセックスフリーの天の王学園なんだぜ?希少価値のウブな少年なんて、あっという間に舌なめずりしたどっかの狼どもの餌食になりかねんだろ?教師になって、おまえがボディガードすりゃ一石二鳥。ついでに教員宿舎に引っ越せ。今の部屋じゃあの子とふたりで生活するには、狭すぎるしな」
「…あ、…」
「ま、何と言ってもさっさとあの子と寝ちまうことだな。早くしないと俺が最初に食っちまうぜ。俺もああいうの嫌いじゃねえし…」
「…マジで止めて欲しい…」
何処までが本気なのか、冗談なのかわかりかねるアーシュなんだけど、結局はなんというか…少しも嫌な気にはならないんだ。

「まあさ、俺もね…あんな子が欲しかったかな…って、少しは思うけどさ。人間じゃねえからなあ~」
そう言って、アーシュはポケットから出したものを俺に差し出した。
「なに?」
…ネックレス…みたいなペンダント?
「イールが…ああ、クナーアンの俺の恋人な。今回こっちに戻って来る時に、俺にくれたペンダントだ。役に立つから持っていけって」
「…そう」
「このペンダントトップさ、クナーアンの神木になる実の種でさ。神さまである俺とイールしか食べられないマナっていう実に美味い果物なんだけど、その種と、木の皮でイールが作ったらしい。スバルにやるよ。あの子のお守りにでもしろよ」
「え?でも…君が貰ったんだろ?君の為に恋人がくれた大切なものなんだろ?」
「イールは俺に言ったんだよ。役に立つから持って行けって。…俺が持っていろとは言わなかった。イールは予見の力があるんだ。きっと俺がスバルに渡すって、わかっているのさ」
「…そう。じゃあ、有難く受け取るよ」
「…」
僕に渡した後、少しだけ含み笑いをしたアーシュの表情に気がついたけれど、どうせ聞いても真面目に答えないだろうし、アーシュの話が本当かどうかよりも、多分これは、僕と神也くんに必要なものなんだろうし…貰って悪いものでもないだろう。

そう、いつだってアーシュは気ままで横暴で好き勝手人を振り回すけれど、アーシュに関わって後悔なんてした覚えはない。それよりもどんな試練でも、僕を豊かにしてくれた。
恩着せがましさなんて感じさせずに…
だけど、ひとつだけ気にかかることがあって…

「あのさ、アーシュ」
「なんだ?」
「どうして、君の後継者探しを急ぐのさ。君はまだ若いし、そんなに急いで決めなくても…いいんじゃないのか?」
「ああ、その事ね。まあ、なんというか…。他の者には言ってないんだが…俺さ、六年前、あの事件の半年前になるけど、メルとベルと三人で俺の故郷であるクナーアンに行ったわけなんだが…」
「うん」
「そこで俺の生まれたいきさつを知ってしまってね。まあ、俺は元々アスタロトっていうクナーアンの神さまで、そのアスタロトが永遠の神さまでいることに疑問を持っちゃってさあ…人間に憧れて、魔法を使って、自分を生まれ変えた。その生まれ変わりが俺で…アスタロトとイールを作った創造主天の皇尊、ハーラルがめっちゃ怒って、アスタロトが勝手に人間に生まれ変わった罪を俺に負わせるんだ。このハーラルって奴がこれまたすげえ意地悪な奴でさ。おかしいだろ?俺の前世のアスタロトは確かに俺だろうけど、生まれ変わった俺にはその記憶もないんだぜ。それなのに、俺とイールに言うわけ。未来永劫神さまをして永遠に生きるか、この先十年だけの寿命を取るか、どちらか選べって」
「…永遠か…十年…?」
「うん。もともとアスタロトは神さまに寿命がないことが嫌で、俺に生まれ変わっているんだから不死なんてものは選べない。だから結局十年生きることを選んだ」
「…じゅう…ねん…って。じゃあ!」
「そう、早六年経ってるから、俺の寿命ってあと四年なんだよねえ~」
「なんだよねえ~って!それってめちゃくちゃ大変な事じゃんっ!」
「だから皆に言うなって言ってるだろ?こんなの良からぬ奴らに知れて見ろ。世界中大騒ぎになるぜ」
「…」
「まあ、天の皇尊が本気でその運命を俺にくれたかどうかはわからないし、四年後の何月何日に死ぬのかなんてもんも知らないから、騒いでも仕方ないけどさ。覚悟は決めなきゃならないし、それなりの支度も必要。クナーアンの方はイールがまとめてくれてるし、俺達が居なくなっても、新しい神さまが生み出される予定だから心配してない。だけどこの星は…まだ不安だらけでさ。…それはそれでこの星の生き方なんだろうから、余計な事をするなってことなんだろうけれど、俺がここに居るってことは、何かをしろって事だと思うんだ。だから俺なりの未来を描いて、色々と頑張ってみようと思うわけ」
「…」

どう返事していいのかわからなかった。
僕の目の前に居るアーシュが…高慢ちきで天才魔術師で魔王で神さまで、いつだって僕の憧れのアーシュが、たった四年でこの世界から居なくなる…そんな…そんな事、突然言われたって…
信じられるもんかっ!

「…だろ?…嘘だって言ってくれないか?アーシュ…」

僕の声は涙で震えていた。



アーシュ大人1

もうわかっていることなんだけど、十年で死なないんですよね、アーシュ。それを知って読むのも面白いかな~って。
今年はこれで終わりかな~。
来年もマイペースで続けたいですね~
良いお年を~



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愛し子 11 - 2013.12.20 Fri

11
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神也13-11

ふたりきりののんびりとした旅を終え、僕らは「天の王」へ足を踏み入れた。
季節は夏を迎えていた。
学期末を終えた学園の構内は、長い休暇を楽しむために帰省した学生たちの姿もなく、閑散としていた。

まもなく、山野神也は十三歳になる。


愛し子 11


以前から密かに存続されていた学園の秘密結社とも言える「イルミナティバビロン」は、今では天の王学園を中心とした名実とも中核の組織となり、内外共に認められる機関として「天の王」と略すことが多い。

その中心は、能力の高い魔術師たちで構成されている。
彼らの第一の条件とは、魔力の無い人間、つまりイルトの意志に引きずられにくい、というメンタリティの高さが保証されていることだ。
何かを裁断する際に必要な力は、確固たる自身の意志力だ。
他者の精神に引きずられる弱い魔法使いはいらない、と、いうわけだ。

勿論、魔力をもたない、精神の強いイルトも必要とされていたが、「天の王」の要人として求められる者は僅かだった。
そのひとりに学園の卒業生のイシュハがいた。
僕よりも四つほど年上の彼は、広大な農場主でもあるが、農閑期には「天の王」に求められ、要職を務める。
彼らのような社会性のあるイルトの意見は、自尊心の強い魔術師には非常に貴重であり、彼らにしかわからない感情や魔術師との意見の食い違いを解きほぐす為にも、優遇されていた。

人づてに聞いた話だが、イシュハには心の恋人とも言うべき、最愛の友人がいた。
それが、以前、聖光革命の際、アーシュと僕と一緒に闘ったジョシュアだ。
あれからもずっとジョシュアは、アーシュの命を受け、各方面でのスパイ活動を続けている。
ジョシュアとイシュハは、従兄弟同士だが、ジョシュアの家庭に事情により幼い頃からイシュハの家に住み、ふたりは兄弟の様に育ち、プラトニックながらも愛し合っていた。
だけど実家の農場を継ぐことを選んだイシュハは、結婚し、ふたりの子供の父になり、今に至っている。
彼らの間には、僕らには理解できない絆や複雑な葛藤があるはずだ。
なのに…

なんで、今、僕と神也くんの前にふたりが並んで座っているんだ?
しかも、アーシュは勿論の事、「天の王」の要のイルト、アルトが悉く揃って、僕と神也くんを出迎えている。
と、いうか、会議室の中心に立たされた神也くんを審査するように、その面前にズラリと並ぶ様は、まさに面接試験の様相だ。
着く早々この緊迫態勢は…一体何なんだ?

神也くんの情報が、トウキョウ支部の咲耶さんからどのように伝わっているのか、わからないけれど、この状況を見る限り、相当な期待を抱いているのだろうか。
ところが、その注目されるルーキーは、とても12、3歳には見えない、まだあどけない顔をした少年だったから、一同は驚いている。

確かに神也くんは、育った環境と、栄養が行き届いていなかった所為もあり、標準よりも背が低く、綺麗なクセのない黒髪に、顔も幼く見える東洋の典型的な子供の体型で、どこから見ても可愛い女の子のようだ。
それでもこの一年で順調に身長も、体重も伸びているし、もう3、4年経ったら、同学年の子達とそう違いはなくなるだろうと予想する。

「彼はまだ成長期に入ったばかりで…子供っぽく見えるけど、今からすくすくと元気に育ってくれます」
なんだか中途半端なプレゼンターのようになってしまった。

皆になんとか神也くんを認めさせなきゃ…
僕は焦っていた。
何故なら、未だに僕には何ひとつ後ろ盾もないし、「天の王」を追い出されては、神也くん共々今夜の宿すらままならないという立場だったから、必死になるしかなかったわけだ。

「…と、いうわけで、彼なら絶対に期待に応えてくれます!」
僕は頭に思い浮かぶ美辞麗句の単語をまくしたてながら、額の汗をぬぐった。
そんな僕を、周りの連中は白い目で見つめている…気がする。

「なんというか…まあ、誕生日もはっきりしていないんだから、本当の年齢だってわからないんだろうけれど、いきなり中等科に入学しても、大丈夫なのか?」と、イシュハと肩を並べたジョシュアがだるそうに頭を掻きながら、顎を突き出した。
「だ、大丈夫だよ。学力は充分に補って余りある。し、神也くんは一般の生徒よりもずっと頭が良い…はずだ」
比べた事ないから、知らないけどさ…。

「言葉は?できるの?」と、今度はリリがペンを回しながら、こちらを睨む。
「もちろんだよ」と、僕はビビりながら答える。
「でもさっきから一言もしゃべんないじゃない」
「か、彼は…山の神としてこれまで生きてきて、必要なことしかしゃべらないように強いられてて…それで、無駄口は吐いたりしないんだよ」
「へえ~、私達と話すことが無駄口なわけ?」
「そ、…じゃなくて…」
リリの眉間の皺を確認して、自然と逃げ腰になったが、今回ばかりは逃げるわけにもいかない。
その時、僕の斜め前に立つ神也くんが、初めて口を開いた。

「初めまして。僕は山野神也と言います。この度、天の王学園に迎えてくださることとなり、感謝いたします。まだまだ未熟ではありますが、よろしくお願いします」
彼は前もって僕が教えた挨拶を、キチンと喋ってくれたのだった。
…呆れるぐらいの棒読みで…

「し、神也…く…」
凍りついた空気に、僕は焦った。
緊張など無縁だと思っていたけれど、異国の知らない面々に囲まれ、さすがの神也くんも硬くなっているのだろうか…

僕の焦りなど知るはずもない神也くんは、微動だにせず、言葉を続けた。
「無駄口ではないつもりだが、少し時間をもらえたら、うれしい。…わたしは、この国より遠く離れた小さな島の山奥の祠で、この歳まで山の神として生きてきた。何も知らぬこととはいえ、わたしは教育というものを受けたことがない。今までの学習とこれからの知識を補うべく、この天の王の学校生活に期待したいとは思うが、わたしにはここで生活するよりも、もっと大事なことがある。それは、スバルと一緒に生きる事だ。話によると、スバルはアーシュという輩の命を受け、色々な場所へ旅に出るという。その折にはわたしも同行するつもりだ。それを皆に心して欲しい」
「…なによ、それ。君は教育を受ける為にここに来たのでしょ?学生の本分はどうでもいいわけ?」
「だから最初に言った。わたしにとって一番大事なことはスバルと居ることだ。わたしとスバルは愛し合っている。セックスはまだだが、未来永劫ずっと一緒に居ると誓い合った仲だ。誰もそれを阻む事はできない。だから、スバルがここに居るのなら、わたしも居てやってもいい。それだけだ。それから…リリ、おまえは綺麗な顔をしている。そして、その他の者も一応に綺麗なのだろうが、見目なんてものはそれなりの価値でしかない。一番大事なことは心に宿る形、即ち精神性だと思う。わたしの目には、この世で一番綺麗な者は、スバルなのだ。今は見かけも悪く、こんなに小さなわたしだが、スバルに支えられて、心も身体も美しい大人に成長したいと思う。急かさずに皆が見守ってくれたら、有難い」

神也くんは、澱みもせずにスラスラとこの国の言葉を話していた。
それも自分の言葉で。
僕は跪いて頭を垂れたいぐらいに、感動していた。

それは質問したリリやジョシュアも同じらしく、皆、ポカンとしながらも、さっきまで神也くんを見る目つきがまるっきり変わっていた。
つまりは、神也くんの完全勝利だったわけだ。
その後も、皆はいくつかの質問を神也くんに投げかけていたが、神也くんは自分のペースを崩さず、真摯に誠実に、時には予想もしない答えを導き出していた。
その態度も清々しく立派なものだったから、僕は段々と誇らしくなり、にやついた顔を誤魔化すのに必死だった。

どうだい、僕の見つけた少年は凄いだろ?本物の神さまみたいだろ?彼はきっと僕ら「天の王」の要になる子だよ。そして、僕たちは愛し合っているんだ。今更神也くんをモノにしようたって、絶対に無理だよ。僕たちには、誰にも入り込めない絆があるんだから。

…僕は今更になって気づいた。
ずらりとならんだ要人の端っこに、机についた肘に顎を乗せ、さっきから一言もしゃべらないアーシュの姿に…。

彼はにやけた僕の顔を見て、ニヤリと恐ろしい美麗な顔を僕にだけ見せつけたのだ。


神也くんの面接も終わり、正式な学園の入学届の手続きの為、神也くんはリリに連れられ、事務室の方へ向かった。
リリはあれで気に入った子には世話を焼くタイプだ。
王子様的な神也くんの態度に、すっかり参った様子だ。

会議室を後にしようとする僕を、アーシュの一声が止めた。
「おーい!スバル。お土産、持ってきたかい?」
「うん、コーヒー豆だろ?イルアの名産だけど、ここにあるよ」
「ちょうど良かった。早速だが、こっちで煎れてくれよ」
アーシュは会議室の奥にある小部屋へ僕を誘った。

書斎を兼ねた小さな部屋は誰が使っても良いが、主な宿主はアーシュだ。
アーシュは会議に飽きたりすると、ひとりこの部屋に逃げて昼寝を決め込んでいる。

鞄からコーヒー豆を出し、ミルに取り分け砕いだ。
部屋の中に馨しい香りが満ちていく。

「う~ん、やっぱり新しい豆の香りは違うね~。心が豊かになる…」
「…」
アーシュの言葉を素直に聞けないのは、僕の心が素直じゃないからかなあ~。
きっと次の言葉は神也くんに関することだ。

「で、あの子のことだけどさ」
ほら、やっぱり…
「いい子じゃん」
「だろっ?いい子なんだよ、神也くんは」
「あんないい子、スバルに勿体ないなあ~」
「…え?」
「俺がもらっちゃおうかなあ~」
「…ちょ…」
待て待て、そりゃ卑怯だろ?
アーシュが本気になりゃ、誰が相手でも勝てるわけがない。

でも、少しだけ考えた。
もしかしたら、神也くんの為を考えたら、僕よりもアーシュに任せた方が、より良い選択なのかもしれない。

「ほら、手がお留守になってるぜ。早く美味いコーヒーを飲ませてくれよ」
アーシュに急かされ、止まっていた手を回した後、ミルからサイフォンに豆を移し、僕は美味いコーヒーを煎れることに集中した。

淹れたてのコーヒーを満足そうに味わうアーシュを、僕は恨めしそうに眺めた。
僕は…アーシュに逆らえない。
だって、彼の本当の力を知っているもの…。
彼が強く正しく、より良い世界に導いていく魔王って、わかっているもの…。

「俺があの子を欲しいと言ったら、スバルは俺に譲るつもりなのか?」
「…嫌だよ。嫌に決まっているだろ。でも…さ。僕はどうやったって君には及ばない。あの子の将来の為に、僕よりもアーシュがいいのなら……」
「そうかい、じゃあ、俺があの子を貰い受けてもいいんだな」
「…」
「…なんつうか、あの子も不憫だねえ~。今のおまえじゃ、全然守れないよなあ~。あれだけおまえのことを愛してるって宣言してくれちゃっているのにさ。おまえの覚悟なんて、あの子に比べたらさ」
「わかってる…。あの子は、この天の王にとっても、貴重な人材になると思うし、あの子の稀有な神聖さに、多くの者たちが救われるだろう。…僕はあの子を愛しているけれど…」

愛しているけれど…命がけで守りたいって思っているけれど…僕よりも力があり、相応しい人格者が、神也くんを導くというのなら、僕は諦めるべきじゃないのか…。

諦めない覚悟と、諦める覚悟。
どちらが神也くんにとって、良き未来に導くことが可能なのだろうか…

僕には…わからないんだ。



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愛し子 10 - 2013.12.13 Fri

10
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山野神

10、

泣きじゃくる「山の神」が愛おしく、僕は彼を精一杯抱きしめた。
「山の神」の背丈はまた僕の肩ほどしかなかったけれど、彼の精神は僕よりもずっと神々しく輝き、僕を希望に導いてくれる気がした。
彼は、自分の名を「山野神也」と自ら名付けた。

「神也」
漢字こそ違えども、その響きは、僕の心の一番大切な場所に居る、あの人…「伸弥さん」と、同じだった。
この導きをなんと言おう。

偶然?奇跡?運命?

いや、僕がふたりに出会えたのが運命であっても、彼らを愛したのは、僕の切なる欲求だった。
愛すると言う事は、生きていく糧になる。それがどんなに苦しくとも…。
僕は、愛することを捨てない。


愛し子 10


「山の神」の役目を終えた神也くんは、それまでの慣習と同じく、神官たちの手により人柱として土に埋められていた。
そして、なんとか神也くんを助けた僕は、トウキョウの咲耶さんに助けを求めた。

国際情報機関、ニッポントウキョウ支部で働く此花咲耶さんは、幼い頃、僕のアルト(魔法使い)としての資質を見つけ、そして、サマシティの天の王学園へ送り出してくれた恩人である。
僕より十歳年上だが、東洋美人的な見かけよりも若く見えるかわいい女性で、支部長という立派な指揮官でもある。

前もって、神也くんのこれからの事を咲耶さんに相談していたのだが、ある程度の学力をトウキョウの施設で学び、それから「天の王」へ行く方がより良い選択だろうと、僕の意見と一致していたのも心強かった。
神也くんが、ひととおりの学問を身に着けるまでには、少なくとも半年は必要だろうと、僕らは予想した。

「神也君のことは、こちらで任されても良いけれど、その間、スバル君はどうするの?天の王の仕事は大丈夫?」
「ええ、許可は取っているし、神也くんをひとりにするのは無責任でしょ?僕は親代わりみたいなものだし…」
「あら、恋人にする気じゃなかったの?」
思ったことをはっきりと口に出すのも、咲耶さんの良い性格なのだろうが、少しは僕の立場も考えてもらいたいものだ。
そんなデリケートな質問、答えにくい。

「恋人にするとか…僕の一存では決めれないし、神也くんはまだ十二歳だから…。それも普通の十二の子とは違って、彼の場合、人とのコミュニケーションの経験が少ないわけだし…」
「なに?まだ子供だから手が出せないって?…スバル君って、気が利かないっていうか、能天気というか~。君が子供って思っていても、神也君はあっという間に大人になっちゃうわよ。あの子だって、今はスバル君しか見えてないかもしれないけれど、他の人に目移りしたり、横取りされちゃうかもよ」
「…」
そう言われると…心配になる。

確かに、あの子は生まれたてのヒナのようなもので、目を開けたばかりのあの子の前に偶然に居た奴が僕であり、親の様に懐いているだけなのかもしれないのだ。
だけど、僕が求める「愛する者同士」には、まだまだ遠い気がする。
だからこそ、僕もせっぱつまって彼を性的なものを求めたくないし、自制している。
だからって、何もせずに彼を他人に取られては元も子もない。

「咲耶さんに言われなくても…わかってます。僕があの子を守るって約束したんだし…」
「じゃあ、さっさと神也君とセックスすることね。そうすりゃあの子も大人の自覚を持ってくれるだろうし…」
「…」
なんというか…咲耶さんの方が天の王のスタッフに向いているんじゃないだろうか…。


咲耶さんからの助言は一応聞いたものの、僕は神也くんをすぐに抱く気にはならなかった。
ひとつのベッドにふたりで寝ることは多かったし、神也くんは僕の腕に抱かれて寝たがっていた。
彼は、母親も父親も知らない、今まで一度も誰からも抱いてもらったことのない少年だった。
人のぬくもりを僕の腕の中で初めて味わっている神也くんに、今はただ安らぎを与えたかった。


「スバルはわたしを何時抱くのだ?」
と、ある日、唐突に神也くんは尋ねた。
「え?だ、抱くって?」
「セックスだ。お互いが裸になって、くちづけをして、受け身と攻め体があり、それで攻める方が受ける方を犯すのだ」
「…誰から聞いたの?」
「色々な人たちだ。お互いが好きあっていたら、セックスするものだと、言われた。それを求めないのは、愛し合っていない証拠だとも。わたしはスバルを愛している。だからセックスをしたいのだ。スバルはそうではないのか?わたしとセックスをするのは嫌か?」
「…」
なんと答えればいいのか、悩むには悩んだけれど、有耶無耶に誤魔化すのも愛がないみたいに思われても嫌だ。それに神也くんは、嘘を見抜く体質だ。

問題はそこにある。
神也くんには、僕ら「天の王」が求めるアルト(魔術師)の資質は今のところ、見つかっていない。
しかしながら、何の魔力も持っていないイルトとも違い、彼の勘の良さや、集中した時の透視能力などは、計り知れぬものがあった。

一般に魔力とは、生まれ持った能力であり、それが身体の成長の様に、魔力が育ったり、強まったり、多様な魔法を使えるようになるものではなかった。
魔法使いとは、生まれた時にその能力が決まっているものなのだ。
それを自覚する時期が、第二次性徴期に現れるのだ。

十二歳の神也くんの身体に、第二次性徴の顕著な発現はまだ見当たらない。だとすれば、まだ彼に性を求めるのは時期尚早なのではないのか。

僕はわかりやすく神也くんに説明した。
愛していることと、セックスをすることは、同じではなく、お互いが愛を育てていれば、身体の成長と共に、性欲も育つのだ、と。
彼は少し不満そうに「それはいつだ?いくつになったら、わたしはスバルと結ばれるのだ?」と、責められ、僕は仕方なしに答えた。
「あのね、神也くん。周りから見れば僕も初体験は遅くてさ、十五の時なんだ。だから、まあ、それくらいになったら、自然と欲情しちゃうからさ。そしたらしよう」
なんというか、間抜けな答えだったが、神也くんは「わかった。じゃあ、あと三年待てばいいのだな。それまで色々と勉強しておこう」と、前向きなのかなんだかわからないが、納得してくれたのだった。

そんなこんなで、神也くんは咲耶さんや僕が思うよりも早く、一連の一般教養を習得し、三か月で「天の王」に行く準備ができてしまった。
「神也君は努力家だね。本当によく勉強を頑張ったわね」と、咲耶さんが褒める。
「わたしも驚いている。こんなに知らないことが大量にあったとは…。世間知らずとは、わたしのような者をいうのだな」
「後は、彼の地の言葉を覚えるだけだけど、それはスバル君との旅行がてらでいいわね」
「そうだな。咲耶にも色々と世話をかけたな。ありがとう」
「いいえ、神也君はすばらしい生徒だったわ。天の王に行っても、そのマイペースを忘れないでね」
「わたしはどこにいてもわたしでしかないからな」
「そうね、それは間違いないわね」
咲耶さんはカラカラと明るく笑って、僕らを見送った。

そして、僕と神也くんは東回りの船旅を楽しみにしながら、サマシティへと出航した。
途中、ユーラメリカの大陸を横断し、伸弥さんが登った渓谷や、歩いた砂漠を辿ってみた。
道すがら、僕は神也くんに伸弥さんとの思い出を語った。
神也くんは、僕の話を興味深く耳を傾けた。

「その伸弥さんという人に、わたしも会いたかったな。なんとなくだが、わたしは彼を理解できる」
「…そう…なんだ」
「うん、伸弥さんは、本当に、スバルが好きで、ずっと一緒に居たかった。ずっと生きていたかったって…そう、言っている気がする」
「…」
「伸弥さんができなかった分を、わたしは果たさなければならない。わたしはずっとスバルと生きていく。ずっとだ」

まっすぐに僕を見つめる黒い目が、今まで僕を支えてくれた伸弥さんまでをも救い上げてくれる気がした。
だが、その底知れぬ力強い眼差しは、ふと、アーシュを思いださせ、伸弥さんを偲んで泣きそうになりながらも、僕は笑いが込み上げてしまった。

ああ、きっとアーシュは、この「山野神也」を面白がるのだろう、と。





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愛し子 9 - 2013.12.06 Fri

9
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irasuto1-99.jpg

9、

「…愛…なのかな…」と、僕は言う。
「愛でしかねえな」と、アーシュが笑った。

なので、
僕はとうとう山の神を、さらいに行く決心をした。


愛し子 9


「俺もそろそろ向こうに行く時期だしな。ま、今度会う時は、スバルの二年越しの恋人とご対面できるってわけだ」
アーシュの言う「向こう」とは、彼の生まれた場所、こことは次元の違う異星「クナーアン」の事だ。
アーシュはその星の神さまで、イールと言う神と共に、クナーアンを統治しているらしい。
年に二、三度、クナーアンとサマシティを行ったり来たりしている。

「アーシュ、その事だけど…。あの子を…山の神をあの村からさらうことができても、すぐにはここへは連れてはこないつもりなんだ」
「どうして?」
「あの子は、これまでの12年間、異文化の小さな村の社(やしろ)に軟禁状態で過ごしてきたようなもので、その社だけが彼の世界だった。本当の名前も知らないみたいだし、学習もなにも、一般的な社会性など、何一つ身に付けないまま今まで生きて来た。今のままでこちらに来ても、生活も言葉も全く違うんじゃ、あの子が可哀想だろ?せめて本人が引け目を感じない程度の学力とかさ…」
「まあ、スバルの心配はわかるけどね。世界を識ることは悪い事じゃないし、嵐の如く荒れ狂う荒野に佇む無垢な子っていうのも絵になるさ」
「そんな他人事みたいに…」
「俺にとっては他人事だもの。それに、おまえが守るんだろ?その子を。何もない無垢な少年を、おまえがどんな色に染めていくのか、楽しみだよなあ~」
「…」
アーシュは重荷を背負おうとする僕に、更に追い打ちを掛ける。
確かに、僕がさらっていく限り、あの子の親代わりになるしかないだろうし、僕もそれを望んでいるのだから、責任重大なのはわかっているけれど…

アーシュは僕を面白がるような含み笑いで眺め、立ち上がった。
「じゃあ、行くわ」
「う…ん」

ドアを開けるアーシュに、どうしても聞きたかった質問を投げかけた。
「アーシュ、あのさ…聞いてもいいかい?」
「なに?」
「君は…気が重くなったりしないのかい?クナーアンの神さまと、こちらでは注目される魔王として生きることに」
「別に。全然。だって、俺はみんなを守る力があるし、俺はそれをやり遂げたいって思っているんだもの。力を持つ者が、何かの為にその力を使わないのは、何の為に生きているのか意味ねえじゃん、って事だろ?」
「…じゃあさ、もし、ひとつだけアーシュが選ばなきゃならないものがあるのなら、それはなんなのか、聞かせてくれないか?」
アーシュは少し考え、そしてすぐに答えを出した。
「どちらの世界にも守るべきものは多いけれど、選ぶのは簡単だ。俺のたったひとつのすべては、イールだ。俺はイールのものであり、イールは俺のものなんだ」
「…」
そう言い切ったアーシュの清々しさに、僕は言葉もなかった。

「じゃあな、スバル」
「うん、行ってらっしゃい、アーシュ」

たったひとつのすべてはイール…か…

響く言葉だと思った。
僕はまだまだ未熟だなあ。
24になろうとしているのに、たった一人の少年の未来を引き受けることを重荷に感じたり、怯えたりしているなんてさ。


それから僕はニッポンに向けて旅に出た。


「次の満月で12歳になる。その時、わたしの山の神としての役目は終わるのだ。そしたらスバルはわたしをさらいにくるのだな。約束だぞ」
去年の山の神との約束を果たす為に、僕はあの山を目指した。

暦の満月には五日ばかり早かったが、あの子の様子が気になった僕は、村へ向かった。そして、到着した途端、異変に気づいた。
あの子の…「山の神」の気配がしない。
いつもは恐ろしい程に静かな神社(かみやしろ)が、嫌にあわただしい気に満ちている。
僕は、境内を歩く神官の頭の中を覗いてみた。

…今夜、新しい山の神が、お社に届けられる…

どういうことだ?
新しい山の神だと?
じゃあ、あの子は…今までの山の神は一体どこに…

途端に心臓が鐘のように鳴り響く。
嫌悪感と不安が増長する。
急がないと…あの子が…あの子の命が…危ない。

神社は聖域だと言う。清らかな者しか足を踏み入れてはいけないとも言う。だけど、僕は躊躇しなかった。
魔方陣を真上に投げ、神社の本殿、あの子の住んでいた場所へ向かってワープする。

まだあの子の匂いは微かに残っていた。
今朝まで、ここに山の神が居たはずだ。
だけど、あの子の気配はない。
一体、あいつらはあの山の神をどこへやった?まさか…殺してしまったとか…。
そういう噂は確かに聞いていたけれど、まだ12にもならない罪もない子供を、本当に殺せるのか?

いや、僕はなにかを信じ込んだ人間が、簡単に人を殺す現実を見たはずだ。
トゥエ・イェタルの死は、そういう人間たちが善と信じて起こした犯罪だった。
あの時、テロリストのハールートが僕たちを殺せなかったのは、彼らよりも強い力を持ったアーシュがいたからだ。
人は信じるものの為には、非道になれる生き物だ…。

山の神…僕を呼んでくれ。
一言だけでもいい。
僕の名前を…
そしたら僕は、君を、絶対に救いだして見せる。

僕は祈った。
あの子を救いたいと願った。
あの子と共に生きる運命を、僕に下さい、と…


「…ルっ!スバルっ!…わたしは…ここだ…。わたしは…スバルと一緒に、生きたいんだっ!」

はっきりと、聞こえた。
僕の立つ床の下、土の中から、山の神の声が…

僕を呼ぶ声が…

「山の神…今、助けるからねっ!」
「スバルっ!」


…ありがとう。

僕は君を守る為に、ここに居るよ。




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「山の神」はこちらから。その一へ

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