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2019-11

「彼方の海より…」 メトネ日記 9 - 2009.02.13 Fri


メトネ日記 9

「決めたのか?」
「はい、これを」
私は今まで着ていたの着物、兄上より頂いたすべての装飾品を外し、それを差し出した。
「ここで生きるには必要ないものだと思い知りました」
「そう、じゃあ、ありがたく受け取ってやる」
「はい」
リュウは私からそれを受け取ると、服と飾りを纏め、天井にほうり投げた。
右手の人差し指で素早く空中に円を描くと、その投げたそれらは空中に止まり、見えない硝子玉に入り込んだような形を作った。
そして、あっという間にその中が炎に包まれすべて燃え尽くされてしまった。
私は魔道士の扱う魔法をこの目で見たことはあるが、リュウの繰り出す魔法は…
呪文も短い詠唱もない。
どうやってこの力を生み出すのだろう。
あっけに取られていると、その火は次第に小さくなり、灰になると、透明な硝子玉から落ちてくるように辺りに舞った。
ゴトっと小さな音がした。黒く煤の付いた塊が背中の足元に落ちた。藍晶石の名残り…
私はそれを拾わなかった。

リュウを見る。
彼はこの一連の様を私に見せて反応を楽しんでいるかのようだった。
私はゆっくりと息を吐いて、彼の前を向き膝を折った。

私は今まで私に向けられた礼をこの魔族の男に取った。
臣下の礼ではなく召使の礼に法り、両膝を付いて頭を下げた。
「どうぞ、この私をリュウ・エリアードの僕として御身に使えることをお許しください。あなたに…この身を捧げます」
「生かすも殺すも俺の好きにしていいという事だな」
「…そうです」私は低頭したまま、ただその声に脅えていた。
リュウの声音にはありありと嗜虐の韻がみえたのだ。
「では、覚悟しろよ」
「…」
「顔を上げろ」
恐々と顔を上げ、リュウを見ると、その手にはキラリと光る細く鋭いナイフがある。
私は息を飲んだ。

「今から公主メトネ・レヴィス・スクルドを殺してやるよ」
彼はそう言うと、私の顔の両側に垂れる長い髪をひとまとめに片手に持ち、そのナイフで一瞬に切り捨てた。
長い金色の髪が床に舞い落ちる。

「これで公主であったおまえは死んだ。何のプライドもなかろう?メトネ」
「は…い。ありがとうございます。あなたの為に尽くすことを誓います」
「俺の為じゃねえよ。おまえ自身の為にここで生きるんだよ」
「…」
「おまえの生きる糧が俺であれば、幸せだろう?メトネ」
「…はあ」
「おまえはまだガキだからわからんか。まあ、いいさ。ほら来いよ。最初からやり直しだ」
「はい」
結局こうなるのか…私は少し落胆しながらも、ベッドの上のリュウに近づいた。
「服は自分で脱ぐか?それともさっきみたいに脱がせた方が好みかい?」
「…自分で脱ぎますよ」
揶揄するように鼻で笑うリュウに少し腹を立てながらも、さっきよりは幾らかマシな気分に思えた。
服を着たままのリュウがいやらしそうな顔をしながら、私に言った。
「言っとくが俺は優しいからな。好きなもんには特別に優しくしてあげるのが礼儀って奴。安心しろよ、メトネ」
「…よろしくお願いします」
仰向けに身体を横たえた私に、リュウは躊躇なく覆いかぶさり、私を奪った。


その後は…聞かないで欲しい。
ひとつだけ宣言するが、リュウ・エリアードはとんでもない嘘つきだった。
私はあのまま死を選んだほうが良かったと何度後悔したかわからない。

魔族の守護者と呼ばれるリュウ・エリアードは最低の男だが、私の唯一の、主になった。



  「メトネ日記」 第一章 終

ryumetone1



今日は時間があったので書き終りました。
一応一段落ついたところまで、きましたね。
しかし、わたしが本当に書きたいのはここから先の話なんです。
魔界の事や色々な事件や…オセやアルスや果てはエルミザードまで関与する話を書きたいんです。
そして最後にこのふたりがどうなるのか…というところまで書きたいのです。
今はまだ愛情は二人の間に全くないからね。
しかし、はっきり言ってこういう話は全くBL的には不向きであると思います。
Hシーンはあっても描く気はないし、途方も無い勝手なファンタジーでしかありません。

ですが、ここまで背景を描けたなら、やれるところまではやりたい気持ちなのです。
なので、ここから先の話は完全に読者さまには失礼だと思いますが、飽きるまで書こうと思います。
申し訳ありません<(_ _)>
勿論リンとミナも平行して、書いていけたら幸いですね。


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メトネ日記の最初はここからです。
プロローグ

第二章はこちらから
「メトネ日記第二章」





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● COMMENT ●

優しいって言ったのに~

リュウは優しくするって言っておきながらメトネに死を選んだ方がましだった!なんて言わせてひどい人!(でも、かなり好き)
とはいえ、メトネは髪を切られて完全にリュウのモノに!
Hシーン、無くてもいいんですよー勝手に想像しちゃうから!
御好きなように書いて下さいねー。

ドSだからね~

下手じゃなくて、お初をいじめて楽しんでしまったリュウくんですた~
メトネは結構意地があったりするから、そういう時我慢するでしょ?…イジメがいがあるwww
でもメトネはメトネなりにこれから楽しんでここで生きていくと思いますね~

また続き読みたいです♪

ちょっとうっかりしている間にどんどん話しが進んでしまった~
すごく面白いですよ!
Hなシーンとかは特別なくても大丈夫です。
不思議ですよね~。どんどんこの世界に引き込まれます。

まりさん

ホント?面白かった?良かった~
いや~こういう話を理解してくれる人はなかなか少ないと思うんですよ。世界感がゲームとかをやってないと、想像できないと思うし、これから話が色々と飛ぶと思うんですよ。
異次元の話や転生の話をBLでやっても面白くない。
でもそこを書きたいので、仕方ないですね~
ちまちまとやっていくので、長い目で見てやってください。
思うにこれぐらい軽いなら、ヤフーの方からリンクしてやろうかとか思うんですが…どう思う?

いいんじゃないですか~♪

問題ないと思いますよ♪
いつも読ませてもらってて、ヤフーブログの方のファンの方達も読めたらいいなぁって思ってたんですよ。

ホントにサイさんの表現はわかりやすいので不思議と違和感ないんですよね~。やっぱ「愛」ですかね(^-^)

まりさん

ホント?なかなか踏ん切りがつかなかったんだよね~
嫌いな方も一杯いるだろうしなあ~とか…
でもこっそり…わからないぐらいに、URLを貼っておきましょう(^_^;)

愛は…うん、産んだキャラ全員にすべて平等にあるっていったら嘘になるけど、昔からのキャラと新しいキャラを組み合わせるのは、また違った楽しみがあって、あの企画をやってよかった~って思う。
レラジェとかオセとか、ドンドン活躍しそうなんだよね~愛情が沸いて来るってこういうことだよね~
勝手な妄想に付き合ってくれてありがとうね。
また頑張る意欲が沸いて来る!まりさんもまりさんの世界を楽しく頑張って!


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