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2019-09

「彼方の海より…」メトネ日記第二章 - 2009.06.30 Tue

彼方の海にて…メトネ日記第二章

1.
魔族の者というのは、放埓というか…恥じらいというものが皆無だ。
それからプライベートという極めてデリケートな部分を隠すという事をしないらしい。
大体、この邸の個々の部屋には扉がない。
開けたり閉めたりする手間が要らずに楽と言うが、どこか常識が可笑しいんじゃないだろうか。

リュウが私を抱いている時に、彼の軍師とも言えるラシュマーが平気で現れて、仕事の予定を報告するのには驚いた。
リュウもリュウで動きながら「わかった」と、返事を返す。
私はもう…恥ずかしさで死んでしまうと思った事はキリがないが、これは酷すぎると思った。
「あ、あなた方はこういう格好で…他の人に見られて恥ずかしくないのか?」
「恥ずかしいとか…そういう風に思うのがおかしいだろう。別にこうやって交わっていることが悪いことか?」
「そうじゃなくて…」
「人間というのは変なところを秘密にするから、信用ならない…まあ、俺も転生する前は人間だったからわからんでもないが…」
「人間だったの?」
「まあね。それよりメトネ…おまえいい具合に上手くなったじゃねえか」
「…そういう事を言うのが、嫌なんだ!」
「褒めてやってんのに…おまえみたいなのがツンデレというのか?」
「なんの話ですかっ!もういいから離れてくださいっ!」
やっとの事で、リュウの身体から逃れた私は痛む身体をおして床に散らばった服を急いで掻き集めた。
リュウはというと一子纏わぬままに部屋から出て行った。
…いくら魔界の常識でも、私は死んでも真似などすまいと誓って、その後姿を見送った。

私がここ魔界の長であるリュウ・エリアードの邸に住むようになってひと月が過ぎた。
何をするでもなく、ただリュウの閨の相手でしかなく、自分の価値は一体どこにあるのかさえ見つけられないまま過ぎていく毎日。
なんにしても私は非力過ぎて、役に立つ仕事など与えてもらえず、もし仕事があったとしても、何の取り柄も無い人間では何一つ彼らに敵うものなどない。
私はただリュウに抱かれて、そして飽きられるのを待つだけでいいのだろうか。

リュウは本当に忙しい魔者で、一日たりとも休む間もなく、邸から出て行く。
魔界は広くまだ色々な災いが多く、それを鎮圧、平定する為には、多くの戦いと統制力がいると言う。
地上での覇権争いの如く、この魔界もまだ安定には時間が必要だというのだ。
しかし、いずれリュウ・エリアードがこの魔界を統制するというのが、大方の賢者の予見だと言う。

そういう男と先ほどまであんな破廉恥をしていた事実に、恐れと羞恥で、またもやひどい動悸と火照りを感じ、何度繰り返せば慣れるんだと我ながら呆れかえった。




    ryuu1


■「彼方の海より…」  リュウ・エリアードとメトネのお話はここから
プロローグ
2へ

久しぶりの「メトネ日記」は相変わらずです。
慧一の話があんまり暗いからこういうBLっぽいのもたまには出していこうか。と、言っても、メトネはたまにしか日記書けません。リュウの相手で忙しい(^◇^)

イラストは…面倒になって服着せなかった~www



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● COMMENT ●

メトネ~

読みたいって騒いだのに参上するのが遅くなりました!!
うわわ、裸イラスト付きだ!!

メトネちゃん、恥ずかしがりなのにドアもないところで見られながらエッチなんて…なんて、おいしい設定でしょう?
これぞBL
華やかで、楽しいです…あ、でも・・・これって、最後がエーン!!

アドさん

メトネが死ぬのはまだまだ先ですから、そう悲観しないで下さいね。
それにきっと今からすごい色々と面白い経験をすることになるから、メトネは後悔しないですよ。
その前にちょっと試練があったりしてね(^_^;)


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