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2019-11

R-a guardian sprite その3 - 2010.01.06 Wed

「R-a guardian sprite」は 「悩まない男」の7月さんとのコラボ作品です。



るかなる7

大腿奥のほの暗いあわいに男が入りこんできたとき、ナルヴィはひとこと、たすけて、とささやいた、ルカ、たすけて、と。
たったひとりのやさしい守護番人、ナルヴィが生まれたときから守ってきた、かれが泣いているときはかならずそばにいてくれた、ナルヴィを泣かせるやつはぜったい許さないから、ずっとそばにいるから。
ずっと? ずっと。
ぼくが死ぬまで? ナルヴィが死ぬまでずっと。
やさしい、可愛い、守護番人。

ちいさなこどものころは抱き枕のようにかたく抱きしめて眠った。
ある深更、いやな夢を見てとびおきたことがある。
いつもかれにぴったりよりそい眠りをむさぼるルカがこのときどこにもおらず、おさないナルヴィは裸足のままでそとへ飛びだした。
夜陰ともとうてい思われぬ、月がまひるのように煌々と照り輝くあかるい晩だった。
そうだ、きょうのように群青の夜空にぽかりと満月のかかる夜だったのだ。
喬木にもたれ、たたずむひとりの男がいた。
なびく銀の髪、青く深いまなこ、見たこともない人間だったが不安にさいなまれ矢も楯もたまらずナルヴィは畏れ知らずにもその見知らぬ男に問いかけた、(ルカは……)
(ルカ?)男が返す。
(ルカです……ぼくの……)
(いなくなったのか?)

こどもだったナルヴィにはこのあとの記憶といってはふつりととぎれたなりで、ときおり思い返すも夢かうつつかもはや判断のつかぬありさまになってしまっていた。
ただいちど会ったきりのトルコブルーの両眼を冠する男は、いま自分の奥深くへもぐりこんできた男とどこか似ている、いや、似ているどころか瓜二つだ、そのものだと、身を裂く苦痛に渾身をのけぞらせ吐息もひっそりと殺すなか、とぎれとぎれに考える。
だいじなぼくの守護者なんです、と、こどもであったから本来ならやすやす口にすべきでなかろうことがらを、あのときナルヴィはあっけなくも吐露してしまった。
ぼくのだいじな守護番人なんです、ぼくだけを見て、ぼくのことだけを考えてくれる、ほかにくらべるもののなにひとつない、大好きな、だいじな、ぼくの。
ぼくだけの。

痛い、ルカ、たすけてくれとまたいった。
からだが裂ける、バラバラになってしまう、どこかへ連れていかれてしまう、吐きそうなのか、気持いいのかわからない、熱いのか死んだように冷えきっているのかわからない、なかで動かないで、こころがはじけそうになってしまうからもう動かないで。
「ルカ」またいった。
「なんだ?」つながっている男はいった、ナルヴィ、そうつぶやいていっそう奥の壁を灼けたもので焦らすようにたたいた。
襞をなぞられて、なぜまた「ルカ」とつぶやいたのかナルヴィにはわからない。
そこにいる? ルカ、そこに? と高々と精神を飛翔させながら目をつぶる。
まぶたの裏にいたのはだいじなかれの変わらぬ守護番人であり、さらには背のたかい銀髪の男のようでもあった。

明けてみれば男はどこにもいない、いつものように寝台のかたすみにかれの守護番人がくるんとちいさくまるまって眠りこんでいるきりだった。
わずかにナルヴィが身じろぎしたとたん、やはり猫さながらにルカはぱちりと目をあける。
いつもはきちんと寝巻を着込んで就寝するかれの主人の、けさはどうしたわけかと思わず目をみはらずにはいられない。
はだかの膚のあちこちに赤い鬱血痕が散っていたし、さんざんに爪でひっかかれたようなあとも痛々しく人目をひいた。
敷布をのどもとまでひきよせ膝をおったナルヴィの脚のうえによいしょよいしょとよじのぼってゆき、ようやく膝頭のうえまで到着すると、「どうしたの?」とみどりの両眼をのぞきこんだ。
なんでもないといおうとして口がこわばり、やがて首をふっておもてをふせた。
「痛いの?」
ううん、とナルヴィはぽつんと返した。
「だれかに撲たれたの?」
「ちがうよ」
「痛くないの?」
「痛くない」
ほんとに? とくりかえし、ナルヴィをいっしんに見あげていた。

そのふわふわと丸い頭部のある一画にナルヴィは気づく。
被毛が乱れ、ぬけおちてもいる。
これはナルヴィのやったことだった。
トルコブルーの男にふかく押し入ってこられたとき、ゆれる銀髪をわしづかみにし、たまらずそれにすがったのだ。
あまりにつよく力をこめたので、美しい銀髪のかたまりがいくばくかナルヴィの手のなかにのこったままになった。
だいじな守護番人、とナルヴィはひとりごちる。
ついでいった、「ルカ。ぼくが好きか?」
答ならすぐに返った。
「好き。すき、だいすき。ナルヴィ、大好き」
これまでも、これからも、ナルヴィが死ぬまでくりかえされるルカのただひとつの、それが唯一の告白だった。





るかなる5




何回読んでも、なんともいえない切さといとおしさがつのるなあ~と…
我ながら愛すべきキャラだと思ったり~
これもひとえに7月さんの魅惑的な文章のおかげだと、(^人^)感謝♪感激(*0*;)☆ :::( ^^)T ::: 雨霰( ̄O ̄)パクッ…です。
できれば、続きを…
あ、そのうち自分で書かなきゃならんか?
変態サドルカ対獣人八十吉、最後の戦い!…なんぞww

● COMMENT ●

こんばんわ~
やっといま2をアップできました。
こちらの3では、トップのイラストにひゃー!! となってしまった。
あなたは旦那様のいないときにこんな絵を(もっと描いて)……
ナルヴィが泣いてる~~~~~~!!

この3のラストは、おわかりだと思いますが、いぜんにサイアートさんがつぶやきブログで描かれていた、ベッドでのナルヴィと猫ルカを思いうかべながら書いたものです。
このラストの絵は、もしかしてあらたに描きおこしてくださったんでしょうか?
すごくすてきです!
ナルヴィの表情が好き。
そして猫ルカがめちゃくちゃ可愛い!!
どうもありがとうございました。

サイアートさんもお忙しいでしょうが、サイアートさんの書くルカ小説もぜひ読んでみたいのです。
18禁なんかなくてもかまわないから、かれらがしゃべってるところを読んでみたい~!!

7月さん

ラストの絵はあなたの文章を読んで、書き直しました。
特にナルヴィの表情に力を入れました。
初夜の朝なんだもん。
めっちゃやられてかなり疲れたというか…
嬉しいのか悔しいのかわけわからんが、やっぱりルカは僕のルカなんだよね…って思っているんだもん。
そりゃ複雑な表情になるよ~

イラストの人物描いてて一番楽しいのはキャラの表情なんだよね~これが思いどうりに描けたら60パーセントは成功だと思うんだ。
このナルの顔はいい顔。

トップのナルとルカはさくっと描いたよ。
こういう顔だけのアップって簡単なんだよ~

今回はとっても素晴らしい物語を書いてくれて本当にありがとね~7月さんに頼んで、本当に良かったわ~

私が書くとさ…また延々としゃべりちらかすからなあ~
なんか人型ルカってひとりでがたがた言いそうだもんww

今週はルカたん記念週にして
来週からグリーンハウスに戻るわ~
実は一行も書いてないんだわ(;´▽`A``

すごいっ、すばらしい!

すみません!
こんな素晴らしいごちそうが、ここにあったのに気がつかなくて冷めてないかな? 
大丈夫あっちっちです、触ると火傷します。
なんてったって、カワユイルカたんがサドルカに変わって、ナルビィにRな事を散々…タイトルのRはRなことのRでは無かったんですね~。
サイアートさんのバックグラウンドをしょったイラストに7月さんの繊細ななかに凶暴さを秘めた美しい文章がぴったりと合っていて、珠玉です。

このキャラは、絵にも描けない美形と紹介されていたころから気になっていました。

守護神でかわいらしいペットのようなルカたんが変身そしてナルビィを襲う…萌えますね。
ナルビィの幼なじみの恋人もいたはず…。

ああ、この先も読みたいです。

アドさん

コメありがとです。
今年もよろしくです。

この話は、7月さんがすごく興味を持ってくれてたから、出来たんですよ。
もともと自分の頭の中にはあったんですが、文字にする予定は全くなかったしね。
7月さんならきっと魅力的な文章にするだろうという、確信があったので頼みました。
間違いなかったので嬉しかったです。
こういうファンタジーは、やっぱり上手い人が書くと、余計に読む人の想像力を引き出すからねえ~

しかし…オリキャラのほとんどがBLと知ったら、参加した絵師さんたちは引くだろうなあ~(;´▽`A``

この先?
…(「・・)ン?
めんどくせえ~www

↑ヒドイ(笑)

山のように居る自分のキャラ達を一個一個書いていったら、私の寿命はとても足らんからね。
まじで思うが…
頭で考えたストーリーを文字にする発明を誰かしてくれないかね(;´▽`A``

初めまして。

紙森けいと申します。
7月様とのコラボ作品『R-a guardian sprite』を、あちらのサイトで拝読しました。
設定はサイアート様がなさったとのことで、こちらにお邪魔しております。
心身ともに結ばれていると言うのに、片方は何も知らないままにいると言う設定が、切なくて萌えました(笑)。
またルカ君が猫型と人型では、ヴィジュアルのみならず性格もまったく別モノになってしまうところが、興味深かったです。
獣型の時も美形に設定されていることが多いので、とても新鮮でした。
またイラストが秀麗で、7月さんが紡がれる美しい文章とシンクロし、物語の世界観が脳内に広がります。
サイアートさんは絵も文章もおかきになれるのですね?
ああ、ここにも天から二物与えられた方が…神様の意地悪(私はまったく絵がダメダメです・笑)。
素敵な物語、ありがとうございました♪

紙森さん>初めまして。
こちらこそ、この作品を読んでくださってとっても嬉しいですし、こうしてわざわざコメント頂き、大感謝でございます。
どうぞよろしくです。

天からはあまりなにも頂いていないのですよ。全くの凡人です。しかし…まあ、なんというか完璧にBL人間のまま生きてきてしまったので欠陥人格ではあるのでしょうね~(;´▽`A``
と、いいつつも楽しけりゃいいんじゃない~と、いう脳天気楽天家の自分でありますので、好きにやっておるのですよ。

イラストも文章も全くど素人で恥ずかしいのですが、こんなの自己満足じゃあ~と居直りつつやっております。

いえいえ、こちらこそあんがとね~(*´∇`*)


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