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2019-09

水川青弥編 「焦点」 11 - 2010.02.12 Fri

諸君、敢えて言おう!全く大したことのない18禁だとっ!byギレン・○ビ

11、
 リンが手を伸ばすから俺も右手を伸ばす。
 おれの手を口の近くまで持っていくと、リンはおれの指を一本一本口に咥え、ゆっくり舐めて味わう。
 目を軽く伏せたり、おれをじっと見つめたり、少しだけ不遜な笑みを浮かべたり。
 おれはこういう時、大体金縛りにあったみたいに動けなくなる。
 そう、いつもリンのペースでおれ達の世界は動く。
 でもそれじゃあ駄目なんだね。だって恋愛しているんだもん。
 お互い同じ分の秤を持たなきゃ…
 …それが何なのかはまだよく判らないけれど。

「リ、リン」
 わざと音を立てて舐め続けるリンに追い込まれないうちに勇気を奮って尋ねる事にした。
「なに?」
「リンに聞きたいことがあるんだ」
「なんでもどうぞ」
「リンは…今までに何人の人とセックスした?」
「…」
 リンはおれの指を離して、怪訝そうな顔で上目遣いに睨んだ。
「それ、今、ここで言わなきゃならねえこと?」
「前におまえが言ったよね。知る事と知りたいって思うことは違うって。おれはリンの過去を知りたいんじゃない。リンと言う人間を知りたいんだ。だから…リンがどうやって他の人とセックスしたのか…なんだか気になってしまうんだ。変かな?」
「いいや、俺だってミナが俺とこうなる前に誰かとセックスしていたとしたら、やっぱりその話は聞きたいかもしれない。そうだね…数えた事はないけど、セックスした相手は50人…ぐらいかなあ」
「ご、五十?」
 想像もできない数だったから思わす素っ頓狂な声を上げてしまった。
「そんなに驚くなよ。一夜で終わった相手も結構いるし、性病には気をつけていたからちゃんとつけてしてた。だから安心していいよ」
「そういう問題じゃなくて…そ、そんなにして、誰とも恋愛にならなかったの?」
「恋愛には、ならないねえ…50人の四分の一は女性だったが、これは殆ど1,2回で終わる。なぜなら相手はどうしても大人の女性だからね。上目線で俺を扱おうとするのさ。お金は要らないって言うのに、何でも買ってあげるからってしつこく迫られたりね。それが嫌いだったから長続きはしなかった。男の三分の一は俺が入れるほうだが、これも圧倒的に年上が多い。と、やっぱり指示してくる。おまえ、想像してみろよ。上からしてるのにああしてこうしてって言われてみろ。こっちはまだ中学のガキだぜ?そんなに上手く出来るわけございません!って、なる」
「はあ…」
 少しだけ蠱惑的な微笑を湛えながら、リンは言葉を続けた。
「後の三分の二が俺が受け入れる側だが、これは案外上手くいく。理由は簡単だ。俺はキレイなガキで相手は大体羽振りの良さそうな大人の男だからね。たまにはサディスチックな奴もいたが、要領を得ると上手くかわすことができるようになったんだ。だから手荒い事は早々されていない。それに…」
 リンは残っていたペットボトルの水を飲み干した。
「彼らは俺を甘やかしてくれる。あの頃俺は本当に…ひとりだったからね。…温もりや優しさにどうしようもなく飢えていたんだよ。嶌谷さん…ああ、体育祭にも来てくれてたんだけど、ジャズクラブの店長さん」
「あの…髪を後ろで結んだヒゲの人?」
「そう、あの人と出会って幾分投げ遣りな自分を戒めることができた。と、言っても遊ぶ事はやめなかったけどね」
「…」
「慧が…慧一が俺の元に帰って来てくれたから、俺はそういう生活と足を洗うことができた。兄貴の愛情を感じたから、飢える事はなくなったのだと思う…」
 おれは聞いていいのか迷ったが、軋むような声で彼に尋ねた。
「お兄さん…慧一さんとは…寝たことがあるの?」
「え?…寝たってセックスしたって事?」
「…う、ん」
「ないよ。慧とはキスもハグもベッドで一緒に寝たりもするけど、セックスはしていない。何故なら…」
「…」
「兄貴にはその気がないからね」
「…そう、なの?」
「俺が必死に誘ってもそういう気にはならないらしい」
「あんなに…リンのことを愛しているって…おれでも感じるのに」
「…兄弟だったら普通はセックスはしないもんだろ」
「そりゃそうだけど…」
 普通はそうだろう。だけど、リンと慧一さんがもしセックスをしたとしてもそれが絶対許せない事とはおれには感じられない。あの人のリンを見る瞳は、肉親の愛情だけではないって、おれはあの時感じてしまっている。
 本当にリンをそういう目では見ていないのだろうか…

「まだ他に聞きたいことがあるの?」
「いや、もう十分だよ。すまなかったね、リンの昔話を無理矢理聞きだしてしまって。でも何だかすっきりしたよ」
「何が?」
「リンはセックス経験は豊富でも、恋愛は少ない。おれとタメだね」
「そこ、見栄張るとこ?」
「だって、なにもかも勝てないんじゃおれの面目がないじゃない」
「セックスじゃあ、いつも泣いてるくせに」
「それは…リンが泣かせるからだよ…意地悪なんだから」
「嫌いになる?」
「そんなことがあるわけないだろう」
「ミナを…愛していると誓うよ。今までセックスした誰よりもミナとする方が、何倍も快感を得られる。それはたぶん…身体で繋がっているだけじゃなく、心という精神愛が共有されているからだと思うんだ。とても貴重な絆だと思う」
「うん」
「大事にしたい。この想いもミナも」
「おれも…リンを離したくない」

 おれ達は同時に立ち上がった。
 目的は同じだ。お互いを共有し合いたい。理解を深めたい。好きと言うこの想いを相手に知らしめたい。この身に感じたい。めちゃくちゃにおまえに溺れたい。

 帯を解きながら飛ぶように次の間の布団の上に飛び込んだ。
 悠長な睦言を言う余裕はどちらにもなかった。欲望が勝っていた。
 お互いの名前だけを呼びながら、お互いの身体を、その奥を貪りあうことに没頭した。
 
 リンがしてきた今までの相手の思い出なんか、おれがリンの身体からきれいさっぱり消してしまいたい。
 言葉にならない口でそう告げると、リンは「思い出はいつか消えるもの。だけどミナを思い出にはしない。そう言ったろ?…きっと俺たちは繋がるために生まれてきたのさ。そうでなきゃ…こんなに、気持ち良くなんか、ならないよ、ミナ…」

 リンの言うがままだけではなく、おれからも求め、動いた。
 それは二重に絡み合う美しい螺旋を描く。ダブルヘリックス。まさにDNA。
 知ってるか?DNAって地球上の全生物が持っていて、細胞の遺伝情報を司るんだぜ?
 情報の蓄積、保存、複製…何倍にも広がっていくこの恋愛の形が無限に続けばいいなあ…
 …ねえ、リン。




rinmina11

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リンミナシリーズはこちらからどうぞ。目次へ



ミナ萌え

↑リンに感化されて段々とおかしくなっているミナ(;^ω^)

次の更新は来週のいつか…ww

● COMMENT ●

拍手コメのさとうさん>ありがとうございます。
当方、ファーストガンダムにおいてのマニアなので~(;^ω^)
シャア少佐シャア少佐シャア少佐!と、まともに言えませんがwww
しかも18禁と打ってますが、よく読んだらそういう描写はありませんでした。
捏造テキストになっとります~

ども、こんばんは。
はい、こちらもファーストガンダムをリアルタイムで見てます、爪先から頭のてっぺんまで染まりましたね~。名古屋地方は土曜の5:30からの放送でしたけど、毎回、何よりも優先してました(笑)

あの時間帯はおもしろかったです。その前のダイターン3とのギャップが…
こんな地味でいいのか?って最初思ったもん。でもまあ、シャアが出てきて「アルテイシア」とかゆって顔だしてくれたから、よし!これは萌えだ!って、夢中になりましたwwww
高校生でしたけど(;^ω^)
しかも回り誰も見てないから、もう独りで絵を描きまくって、アニメ雑誌買いまくって…色気の無い青春時代ですら~

こんばんは。
うん、こちらも高校生でした(^_^)。
まあ、男の子でしたんで周囲の子も見てたし、わいわい騒いでましたよ。何気に女性キャラの入浴シーンの多いアニメでしたから(笑)

高校は男子校だったんで、違う意味で全く色気の無い青春でしたね、今思うとモッタイナイけど…


ああ…「OUT」と、いう雑誌でセイラさんのそういう絵が描かれてたのを思い出します(;´▽`A``
うちのふたりの息子も男子校ですが、意外と女子と付き合っているのも多かったんですが…子供に聞くと男同士も多かったそうですよ~(;´Д`)
息子は「気色わる…」と、非常に毛嫌いしていましたが…こいつは今でも彼女がいなく、男とばっか付き合ってます。「おまえが一番あぶねえだろうが!(;´∀`)でもなんかあったら教えてね~」と、言ってますがね。

こんにちは。
「OUT」といえば、ゆうきまさみさんがパロディ描かれてた時から好きでしたねえ。

彼女とデートするよりも、男同士で、つるんでる方が気楽だし、楽しいですから(^^;)

>なんかあったら…、
昔、痴漢されました。あれは怖かったです。

確かに、下の子は女子と付き合うのは面倒くさいといいます。上は逆で彼女にマメです。
そこで思うのが…上は男友達が少ない。逆に下は男友達が多い。
…と、いう結果、…こうなっとる(;´Д`)必然ですな。

痴漢…男のどこを触られるのか、具体的にwwww

こんにちは。では具体的に(笑)

結婚する前、青春18切符を使って貧乏旅行していた時の事です。
前もって連絡してあった友達の所に泊めてもらう筈だったんですが、都合で駄目に。で、終夜営業の映画館がありましたので、そこで朝まで過ごそうと。

映画は一度目は最後まで見て、事件が起きたのは二度目でした。半分寝てまして、手を引っ張られたような気がして、目が醒めました。最初は抱いてたカバンを狙われた…、そう思ったんです。でも、違ってました。手だけ持っていかれて、握らされたんですね、アレを。

その事態を把握した瞬間、頭の中は真っ白になってました。
そのために無抵抗だったので、おそらく了解したと思われたんでしょうけど、今度は首元を摘まれて、股間に頭を持っていかれて咥えさせられそうになりました。で、ようやく我に返って、逃げ出したと…、そういう顛末です(^^;)

いやいや、相手が独りで良かったですね~大勢で来られたら逃げられない(;´∀`)
でも男の子はそれぐらい経験があったほうが人生に色味が増すという…他人事ですがwww
じゃあ男子校では何もなかったんですね…残念でした(; ・`д・´)

こんばんは~

あの時はびっくりして逃げましたけど(笑)、去年、この体験をネタにして一本書きましたんで、元はとったかな…、って感じです。

高校のときは、実に能天気に暮らしてましたね~。図書館のドンだったので、当時好きだった筒井康隆の本ばかり購入したり…。川原泉さんの漫画そのままの世界でした。

こちらからもリンクさせてくださいませ。

川原さん…「甲子園の空に笑え」でしたか?「空の食魔人」?「ミカエル?」
なんかあの人の漫画で以上に記憶に残っているのが、山で遭難にあったときにかかる救助隊のお金を返す為に大変な目になったというエピソードの漫画と、兄弟で弟を拾ったという話…です(;´▽`A``

筒井康隆はあんまり読んでないんですよ。この間「時をかける少女」の映画をCSTVでやっていて…何回見ても原田知世に萌えますなあ~

リンクありがとです。

うん、それです、それです。

絵的にはお世辞にも上手とは言えないですけど、とにかく内容が泣けますよ、川原さん。今日からオリンピックですけど、フィギアスケートの漫画「銀のロマンチック、わはは…」とか。

男性作家で大半の著作を読んでるのが筒井康隆、星新一、西村寿行ですね。

「時をかける少女」の原田知世って可愛かったですねぇ。萌えなんて言葉がない時代から、既に萌えてました(笑)

薬師丸さんも「野生の証明」を映画館まで観に行ったんですわ…あの辺の少女は角川さんの選び方上手いですね~

作家は歴史小説ばっか読んでいまして…苦手なのがSFとサスペンス、推理ものには手を出してませんね。

川原さんや佐々木倫子さんの初期はかなり読んでました。
「ペパーミントスパイ」とかマジでウケていました。

こんばんは。
「お父さん、怖いよう…」ですね。ショッキングなシーンが多くて、映画館に観に行きましたけど、怖かったです(^^;

歴史小説は、塩野七生さんとか好きです。小説ではないですけど、歴史関係だと梅原猛さんとか夢中になって読みましたよ。

チェーザレ・ボルジアは萌えますからねえ~一時期友人と塩野さんには嵌った記憶があります。
梅原さんは読んでないです。

今、手元にある漫画は「バカボンド」ですね。
絵のデッサンするのも、話的にも非常に感銘を受ける作品です。

チェーザレ・ボルジアは魅力的ですね。大いに嵌って、小説を書いてしまいましたよ(笑)
魅力的といえば、その少し前の時代のワラキア公ヴラド・ツェペシュとかも好きです。

「バカボンド」ですか、宮本武蔵ですね。井上雄彦って、「SLAM DUNK」のときから絵が傑出してましたからねえ。

こちらは手元にあるのは「鉄腕バーディー」と「境界のRINNE」です(^^;

マキャヴェリの「君主論」が先か塩野さんの「残酷なる冷酷」が先かは覚えていないんですがね~
あの頃は法王に子がいていいのか~?と、結構ショックでしたね。
今は坊主もただの人間じゃん…みたいになってきてる。この間、法王が女だった…みたいな本が平積みしてあって立ち読みをさらっとしましたが面白かったです。
「ダヴィンチコード」みたいなああいうサスペンスものは好きですね。十字軍とか結構謎だらけですしね~
まあダヴィンチもミケランジェロもバイだったような感じなので、あの時代はやっぱ…ルネッサ~スなのでしょうか(;´∀`)

漫画ならさいとうちほの「花冠のマドンナ」は面白かったですね。なかなかチェーザレを出すには勇気がいると思うけど妹との確執も描いていて。
むかしからチェーザレ兄妹と信長兄妹は似てるな~と、思っているのですがねえ~

こちらでも、こんばんは。
ぼくは明らかに「君主論」の方が後ですね。けっこう岩波文庫には、お世話になりました。クラウゼッツの「戦争論」とか。

女法王ヨハンナかな、昔からある伝承ですね。なかなか面白い伝承だと思います、キリスト教徒じゃなくて、歴史的興味として外から眺めていると。

チェーザレと信長、似てますね。
その前にドラキュラのモデルのワラキア公ヴラドを持ってきて、輪廻転生の話を書いてしまったのでした(笑)

ドラキュラには詳しくないので知らなかったです。オカルト苦手なので(;^ω^)
Dハンターぐらいしか読んでないです~
さとうさんは西欧の歴史は得意なんですね~
いわばキリスト教に冒されている…という西欧の歴史は日本人から観たら、正直、ただおもしろい~としか見られないのだが、きっとキリスト教に反するものの見方はすべて異端なものなんでしょうねえ~

BLじゃなくてそっちの小説をじゃんじゃん書けばいいのに~
なんでBLに走ったの?

こんばんは~
歴史は、つまみ食いですけど、好きですよ。人物と出来事に興味があるんですね。だから何年に何が起きたとか、暗記物は苦手なんですけども(笑)

キリスト教が国教になる以前のローマ帝国は、キリスト教会から見たら全て異端ですからね。教会は絶対正しい…、そんな物差しでは見ない日本に生まれてよかったです。

BLなんて言葉のない時代から、男性の同性愛モノは好きでした(笑)、なんか憧れみたいなものは感じましたね。性格的にバイなんだと思います、男どうしてキスしても、うっとりできるし、少なくても毛嫌いする部分は存在しないみたいで…

さとうさん>いつも楽しいお話ありがとうございます。
こちらのコメ欄、ちょっと長過ぎましたので、できれば右側の掲示板でお話しませんか?
カテは立てますね~

女性でBLが大好きな人も精神的にはバイではないだろうか…と、思っています。
と、いうかそういう感情は男も女も大きさは違ってもあるんじゃないでしょうかねえ~

こんにちは~。
はい、そうしましょう。


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