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2019-09

宿禰慧一編 「ペンテコステ」 4 - 2010.07.01 Thu

4、
 予想はしていたし、予行練習というか…それなりに凛とこうなる場合の仮想は整えてたはずなのに…笑い出すほどぎこちなかった。
 それは凛一も同じで「こういう事に関しては俺はエキスパートだと思ったんだけど…」と言いつつ、パンツの片方に足が絡んでいるのを必死に脱がそうと格闘中だ。
 その様がおかしくて声に出して笑ったら、「笑うぐらいなら脱がしてよ」と、むくれる。
「今日は昼間から誰かに脱がしてもらったんだろ?二度はないよ。クセになる」
 さっきのお返しにと皮肉ってやった。
 凛一は裸になった身体をゆっくりとうつ伏せにしながら、
「慧の焼きもちは少し怖いね。何されるかわかったもんじゃない」と、独り言のように呟く。
「酷くして欲しいって意味なのか?」
「…別に。慧の好きにしていい。どちみち俺はここのところは入れる側ばかりで、ネコになるの久しぶりだもん。自信ないや」
 そう言いつつも二の腕越しにこちらを見る目つきは妖女のように艶かしい。
「できるだけ…傷つかないようにするよ。俺はおまえをマゾヒストに育てる気はないんでね」
 背中の羽にキスを落とし、両腕で細い腰を抱いた。
 あっという微かな喘ぎ。
 片方の腕を伸ばし、その腕に頭を乗せてこちらを見ながら、凛一は俺の愛撫に流されるのを逆らうように口を開く。

こっち見て

「…俺さ、昔ね…男とも女とも関係なく寝てたじゃん…だけど男とするのが一番気持ち良かったの。みんな優しいからね…でもたまに変な奴がいて…そういやサドな奴が居たなあ。俺を鞭かなんかで叩こうとするわけ…で、それに腹が立った俺は逆にその鞭を引っ手繰って思いっきり打ってやった。裸のまんまでさ…そいつびっくりして服も着ずにあわててにホテルの部屋から遁走したんだぜ?笑う話だが、そういうプレイをやりたいなら相手を選べってね…俺を相手にするなんてお門違いだ」
「俺が怒った時は、手首を絞められた痕があったぞ」
 思い出したくはなかったがこの際だと思い、聞いてみた。
「ああ、あの時は…ああいうことしそうにない優しそうな人だったんだ。ちょっと慧に似てたかな…だから両手を出してって言われて…まあ、俺もガキだったしさ」
 すでに遠い過去の話だとわかっているが、こうして本人の口から聞くたびに嫉妬心がむらむらと沸いて仕方がない。俺に似ていようが似てまいがそいつは俺ではないんだから、嗜虐心に火がつくのは容易い。だがこれも凛一の無意識な挑発であるなら、俺は常にコントロールしなきゃならない。
 だったら、こっちから誘い出す。

「美しい少年にはマゾヒズムとナルシズムが共存する…これが昔からの少年愛の論法だからな」
 一切声に感情は出さず、羽から腰の窪みへと口唇を移す。目だけは凛を見つめながら。
「ばかばかしいや…ちょっ…慧…そこ、やだ…」
「どうして?昔からおまえはここを触ると気持ち良さそうだったぜ?」
 左のわき腹から中心に撫でる部分が性感帯なのだろう。凛の息が速くなる。
「…も…むかつく…その余裕…慧は底意地が…わるい」
 眉間に皺を寄せて怒る凛もかわいい。そのまま中心を握ると目を硬く瞑り口唇を噛んだ。

「俺が寝てる間に…色んなとこ、触っていたんだろ?…慧はそういうあくどいところがあるもんな」
「いつまでへらず口が叩けるか。それこそ望むなら酷くしてあげてもいい」
「…」
 僅かな怯えが見えた気がしたが直ぐに消えた。
 凛は自ら身体を捻り、仰向けになったと思ったら上半身を起こして俺に口づける。

「愛のあるセックスの場合は、恐れてはいけない。同等のものを与え、同等のものを得る。違った?」
 頭を傾げ、愛らしい笑みを見せる凛一は昔のままだ。
 その顔に見惚れていると、いきなり凛は俺の立ち上がったものを握り、そのまま、まさぐった。
 思いがけないことをやるのはこいつのデフォだとわかっているけど、全く…

「凛、やめないかっ!」「やだ」「「こらっ、こういう時ぐらい兄貴の命令を尊重しろよ」「思い通りにならないペットほど愛着が沸くってね」「おまえはペットじゃない…」「…っ!慧っ…卑怯だ。力技で締め上げるなんてさ」「9つ上は伊達じゃないだろ?」「…ひで~な。その気になりゃ俺がタチでも良かったのに」「ご冗談を。17のガキの下になるかよ」「もうすぐ18だ」「…そうだな…18になる。俺は18の凛と…」「26の慧と、結ばれるんだ…」

 後庭をなぞり具合を探る。凛はいやいやをしながら、背中を撓らせた。
 彼が望むような「すべてをさらってしまう」程の器が俺に備わっているのかはしらないが、今宵の繋がりが凛の中にどんな形であれ、永遠のものとして刻み込まねばならない気がしていた。
 俺は彼の両足を抱え、凛一にすべてを注ぎ込む…

 凛一の中はまるで処女のようだった。だから慎重に傷つかないように進めた。
 苦しそうな時は休み、OKの合図はアイコンタクトで…お互いの呼吸を合わせてゆっくりとだ。
 あせる必要などなかった。
 凛一が生まれ育ち、それを見守り、これ程までにと呆れるほど辛抱したんだ。
 そして、ついに、求めて欲しくて堪らなかったイノセントを、俺は今初めて味わうことが出来る。
 だから…
 おまえの中にできるだけ長く居られるように、
 おまえを俺で満たして、
 今までの交わった奴らのすべてを浄化するまで、果てはしない。



 

keirin7


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宿禰慧一のお話はこちら「イリュミナシオン」 
リンミナシリーズはこちらからどうぞ。目次へ




18禁に触れないように書くのはむずかしいにゃ~~~旦_(^‥^=)~
まだ続く…のか?(;・∀・)
では来週…

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